第104話 電車のなかでの女子中学生たちへのアピール
玲衣さんはちらりと、電車のなかの女子中学生たちを見る。
顔の赤い彼女たちは目が合うと、慌てた様子で顔をそむけた。
玲衣さんは少し考え込んだ様子で、それから俺の隣から突然立ち上がると、俺の正面へと回り込んだ。
「れ、玲衣さん?」
「す、少し我慢してね?」
玲衣さんはそう言うと、綺麗な脚を開いて、俺の膝に上に跨った。
互いを見つめながら、下半身が密着する形になる。セーラー服のスカートが俺の上で広がっている。
玲衣さんは恥ずかしそうに目を伏せた。
「な、なんでこんなことを!?」
「だ、だって、晴人くん、かっこいいから……あの女の子たちに狙われちゃいそうだもの。だから、わたしのものだって、アピールするの」
「そんなことないと思うけど……」
普通は、俺が玲衣さんを他の男に取られる心配をしないといけない。玲衣さんほどの美少女なんて、この街にはいないのだから。
でも、玲衣さんは首を横に振った。
「あるの!」
「だ、だとしても、これはちょっとさすがに恥ずかしいな……」
「昨日の夜は、散々わたしのことを弄んだくせに。無理やりキスして、お尻も胸も撫で回して――」
「れ、玲衣さんだって、気持ちよさそうにしてたじゃないか」
「それはそうだけど」
俺と玲衣さんは思わず、そんなやり取りをしてしまう。全部女子中学生たちに聞かれているのを忘れていた……。
彼女たちは、「うわあ」「ヤッちゃってるんだ」とつぶやいていた。
実際には最後の一線は越えていないのだけれど。それでも、玲衣さんにエッチなことをしたのは事実で。
玲衣さんも中学生たちの言葉を聞いて、照れたように顔を赤くしていた。
これでやめるかと思いきや、玲衣さんはさらに大胆な行動に出た。
「昨日のお返しだから」
玲衣さんはそっと俺に顔を近づける。銀色の髪がふわりと揺れた。
そのまま俺は強引に唇を奪われた。俺はくらりとする。
押しのけようとして、俺はうっかり玲衣さんの胸を触ってしまった。
玲衣さんの身体がびくんと跳ね、俺と玲衣さんの下半身がこすれ合う。
それでも、玲衣さんはキスをやめず、むしろ舌を積極的に絡めてきた。
まるで俺が襲われているかのようだ。
「んんっ……」
甘くくぐもった声と、玲衣さんの舌の甘い果実のような感触に俺は混乱する。
俺の手は自然と玲衣さんの胸や尻を触っていた。
銀髪碧眼の美少女が、こんなにも俺を求めてくれている。
そのことが俺は嬉しくて……そして、冷静さを奪われた。
<あとがき>
上記はカクヨム版のみの新エピソードでした!
良かった! 玲衣さんが可愛い!と思っていただけましたら
・☆☆☆
で応援ください!
新作も、よろしくです! 不純系ラブコメ!
タイトル:俺のことを溺愛してくれる理想の幼なじみ婚約者。彼女を裏切って、俺は大嫌いな異母姉と本当の恋をした。
キャッチコピー:赤髪美少女と一緒のベッドで寝ている。初恋の彼女は俺の姉で、愛が激重!?
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