第91話 混ぜてください♪

「晴人くん……ああああっ、だ、ダメッ。もう止めてっ」


 雨音姉さんが切なげな声で、俺に訴える。けれど、俺は雨音姉さんの胸を揉む手を止めはしなかった。


 いま、俺は夜の部屋で従姉の雨音姉さんと二人きり。


 四つん這いの雨音姉さんは、Tシャツ一枚という姿で、俺に背を向けている。


 俺から逃げようとしているけれど、俺の手で抑え込まれてしまってできない。俺の手の形にあわせて、雨音姉さんのGカップの胸が揉まれて形を変える。


 雨音姉さんが「どうせ晴人君には何もできない」なんて裸同然の格好で挑発するから、ついやってしまったけど……。


 俺も引き際がわからなくなってきた。雨音姉さんも俺の頬にキスをしたし、嫌がっているようで嫌がってはいないのだとは思う。


 俺がさわさわと雨音姉さんの右胸を撫でると、雨音姉さんがびくっと震える。その拍子に左の胸の乳房が大きく揺れる。


 グラビアイドル並みのスタイルの雨音姉さんの体が、俺の手に支配されている。


「晴人君……っ。ほんとに、これ以上したら……私、晴人君と従姉弟じゃいられなくなっちゃうから……ああっ」


 俺が雨音姉さんのTシャツをめくると、その乳房がこぼれるようにあらわになる。

 雨音姉さんは恥辱に耐えるように、首をいやいやと横に振った。


「このままだと……わ、私、晴人君の赤ちゃんができちゃう……!」


「そんなことしないよ」


「嘘つき……晴人くんのエッチ! あっ、やだっ! そんなところ触っちゃダメっ!」


 俺が雨音姉さんの下半身をまさぐろうとすると、雨音姉さんが必死の抵抗をしようとする。俺も流石にこれはまずいかと思った。

 そのとき。


 部屋の扉が開いた。


「へえ、美人の従姉に欲情しちゃう変態なんですね、先輩は?」


「こ、琴音!?」


 そこにいたのは、部屋着姿の琴音だった。

 琴音はくすっと笑い、そして、上半身裸の雨音姉さんと俺を見比べた。


「雨音さんこそ、抜け駆けするつもりだったんでしょう?」


「ち、違うの! これは……」


「晴人先輩を誘惑して、その気にさせたんですよね? それが悪いとは言いません。ですから……私も混ぜてください♪」


 琴音は美しいけれど幼い顔に、妖艶な表情を浮かべて言った。





<あとがき>

『クールな女神様』書籍版の1巻が8/1発売ですっ! 内容も加筆修正が入り、玲衣さん視点の番外編もあります!


予約始まっています。一部ではタペストリー付特典も!


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面白かった方、書籍化おめでとうと思っていただけた方は


・☆☆☆レビュー


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