第90話 従姉をエッチな目で見ていたの?

 ちゅっ、と柔らかい感触が頬に触れる。

 雨音姉さんがキスしたんだ。


 そして、雨音姉さんは、ゆっくり唇を離す。

 雨音姉さんはTシャツ一枚の姿で、俺に布団の上に押し倒されている。うるんだ瞳で、雨音姉さんは俺を見つめていた。


「勘違いしないで……い、従姉としてのキスなんだから」


 でも、雨音姉さんの顔は真っ赤だった。俺の下に雨音姉さんの柔らかい肢体があることを感じる。


 Tシャツがめくれていて、下半身はかなり際どい感じになっている。上半身といえば、形の良い胸が浮き出ていて、しかも……桜色の突起が透けて見える。


 どくんと心臓の音が跳ねるのを感じた。

 雨音姉さんが媚びるように言う。


「ね……もういいでしょ? どいてほしいな」


 でも、俺の耳に雨音姉さんの声は届いていなかった。

 俺は両手を雨音姉さんの胸の柔らかい部分へと伸ばし、服の上からその乳首をつまむ。


「ひうっ……! な、なにするのっ……そこっ、ダメッ!」


「雨音姉さんが俺をからかうから悪いんだよ」


 実際、俺はちょっと腹を立てていた。晴人なら、挑発しても何もしないだろう、と雨音姉さんは思ったんだろう。


 でも、俺も男なんだ。

 雨音姉さんの胸の突起を俺がつまむたびに、雨音姉さんは「あっ」とか「やあっ」と嬌声を上げる。


 雨音姉さんは身をよじって逃れようとするが、男の俺に抵抗はできなかった。

 Gカップの胸を俺にいいように弄ばれ、熱い吐息を漏らすことした雨音姉さんにはできない。


 俺は雨音姉さんの裸のお尻をそっと撫でる。


「あっ……」


 と雨音姉さんは恥ずかしそうな声を出す。


「ねえ……晴人くんは、私をずっとそんな……エッチな目で見ていたの? 私は仲の良い従姉弟だと思ってたのに……」


「ただの従姉弟の部屋に裸同然の格好でくる?」


 誘惑していると思わない方がどうかしている。

 雨音姉さん自身がどう思っているかは知らないけれど。


 雨音姉さんの赤い唇を、俺は見つめる。

 あの唇にキスをしたいと思ったことが、俺になかったかといえば……。


 俺が一瞬考え事をしたとき、雨音姉さんが逃げ出そうとした。四つん這いで俺に背を見せて。 


 けれど、俺は簡単に雨音姉さんをつかまえてしまった。

 そして、背後から雨音姉さんの胸を鷲掴みにする。


「あうっ」


 雨音姉さんの甲高い悲鳴が部屋に響いた。けれど、その声には甘い響きがあり、本気で嫌がってはいなかった。


 ただ、そろそろ頃合いかもしれない。


 こんなところ、夏帆たちに見られたら……。

 案の定、俺の心配は現実になった。



☆あとがき☆

そろそろ新章へ動きます……!


また、

『女神な北欧美少女のクラスメイトが、婚約者になったらデレデレの甘々になってしまった件について』

というラブコメをカクヨムで新たに投稿はじめました!

↓のURLです。

https://kakuyomu.jp/works/16816927859171173499


フィンランド人の美少女クラスメイト、お嬢様の幼馴染、一途な女友達……に彩られたイチャイチャ同棲ものです!


宜しくおねがいします!

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