第4話 天然boyの葛藤
side.kyoji
咲久が寝室にこもってから2時間。
やることもないし、咲久をこれ以上怒らせたくもないから
静かに本読んだり、
撮り溜めたHDD見たりしてたら
まあ、寝ちゃってたよね笑
あ、やっと出てきた。
「んなあ、さく?」
俺には見向きもせぇへん…ちょっと悲しい。
お湯をわかし、洗濯物をとりこんで、
温かいお茶をいれたマグカップと
洗濯カゴ抱えてまた寝室へ行ってしまった。
…っいや、無視はきついやろ!
なんやねんいつまでも…
てか目ぇちょっと、赤かったよな…?
そぉっと、扉の前まで行って様子を伺ってみる。
パタン、パタン
ってたぶん洗濯物を片してるんやろな。
なんや、こんなときまで
結構よゆーあるやん。
なんて思ったのも束の間。
「…ッヒク、うー…グズッ、、」
……おい俺、ちゃうやろ
よゆーないから、必死でいつもどおりのことしてるだけや
いつもどおりの…
そか、いつもともが全部してんねや
ほんま、家の事ぜーんぶ
優しいともに甘えまくり
俺この2ヵ月、お湯すら沸かしてないかもしれへん。まずいよな。
気付けばあったかいマグカップが目の前にあったりして…
そりゃ、自分の部屋着すらどこにあるかわからんくなるはずや…
俺、最近、咲久にしてあげたことって何やった?
やべー思い出せへん、なんもしてへんからか……。
そら、流石の咲久もキレるわな
「なぁ、さく……その、ごめんな?
俺ほんま、反省しとるから…さ」
はよ、仲直りしたい
きっと今傷ついてるのは扉の向こうで泣いてる大切な人だから、
つらい気持ちになってんのは、咲久やから。
でも、答えてはくれへん。
無視は地味に心臓をえぐられてる気分になるな。
ええねん、ええねん。つらいけど。
「さくー?話、せーへん?」
「………………。」
だめやな!
はあぁ~、もう…どないせえっていうねん…。
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