星屑の宵闇

ミライ

星屑の宵闇

暇だ。


とことん暇だ。


「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんであんなにすぐ魔王死んじゃうのぉ…。『スタァライト』って言っただけで逝くってマ?こんなんで『世界を支配するー』とかいってたの?魔王舐めてるだろw」とか愚痴りながら帰っていた。もうすぐ夜になりそうなので、見晴らしの良いところにテントを立てて野宿をすることにした。地図によればすぐ先に少し高めの丘(?)があるので、そこで良いかと思いつつ周囲を警戒する。

………………

しばらく歩いて、着いた。

小高い丘に。



夜になった。フクロウが鳴き、狼が遠吠えをする。月は小高い丘を照らし、満天の星空は昼をも思わせる。


暇だ。


気晴らしに1発打っとっかー


そう思い、魔法の準備を始める。



【星屑に導かれし魔物たちよ。

 今再び、天へと昇らん】



満天「ライトニングスターレヴァリエ」



魔法の宣言が終了し、空にめがけて無数の星が昇ってゆく

星空が昼に負けない輝きを放ち、







少し先のへ向かって流れ星のように打ち出される




魔王城にて


「ま、まさか、この私がたった1つの技で完敗するとは・・・・・・。これは精進せねば・・・」

突然魔王城に入ってきたと思ったら魔法で瞬殺された私は少し怒り気味だった。



夜が深まり、空に光る月がはっきりと見えるほど晴れ渡った空にとある魔法が放たれたのを私は見てしまった。



満天「ライトニングスタァレヴーリエ」



近くの丘から放たれたそのは空を明るく照らし、その光は段々と強くなってゆき

「ドカーン」

すごく近くで音がし、地面が揺れた。それから少し経ってから、部下が

「何者かの襲撃です。」

と伝えてきた。私も馬鹿じゃないからそれくらい分かってるわ。そもそもあいつはどうやったらそんな馬鹿みたいな威力の魔法が出るんだ?そして訳も分からない内に魔王城は沈んでいった。

「ふざけんな」

これが私の最期の言葉になった。

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星屑の宵闇 ミライ @kakonomirai

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