第5話:兵力再編
私は王家の侵攻に備えて軍の再編を行いました。
もう王都に行くことはありませんから、王都駐屯軍は不用となります。
王都が敵に攻められた時に、貴族の義務として城壁を護るための兵力でした。
だから歩兵主体の兵力だったのですが、彼らを騎兵に転換するのです。
領都や主要な街を護るのは、領民に自警団を組織させます。
元々の歩兵を徐々に騎兵に変え、機動力のある騎士団とするのです。
アリスナ辺境伯家の元々の兵力は……
「アリスナ辺境伯家軍」
騎士団:五個騎士隊 : 五〇〇〇騎
歩兵隊:十個歩兵隊 : 一〇〇〇〇兵
自警隊:二十個自警隊: 二〇〇〇〇兵(王都)
自警隊:二百個自警隊:二〇〇〇〇〇兵(領内の街や村の成人男子)
私に王領や貴族領に攻め込む気持ちはありません。
でも、領内に敵を引き込んで戦えば、耕作地はもちろん領民の家屋敷に大きな被害が出るのは明白です。
敵なった相手であろうと、街や村を襲って略奪する気もありません。
ただ一歩でも領地の外で戦い、領内に損害を出さない戦いがしたいのです。
その為には自警隊以外の専従兵を増やさなければいけないですし、歩兵隊は機動力のある騎士団に転換しなければいけないのです。
「アリスナ辺境伯閣下、新たに傭兵団を設立したジュリアスと申します。
以後お見知りおきください」
元騎士隊長だったジュリアスが、私の陰からの資金援助を受けて、立派な傭兵団を組織してくれました。
一番大変な資金の心配がいらないとはいえ、海千山千の傭兵達を説得し、中小の傭兵団を統合した手腕は見事です。
私が係わると周りが見えなくなるようですが、人を引き付ける魅力、カリスマ性があるのでしょう。
「ジュリアス傭兵団」
騎兵 :二個騎兵屯 : 二〇〇騎
弓兵 :五個弓屯 : 五〇〇兵
投石兵:十個屯 :一〇〇〇兵
歩兵 :中小傭兵団混成: 二〇〇騎
:五五〇〇兵
「ジュリアス傭兵団長、難しいとは思いますが、元々の傭兵団を解体して、兵種ごとの部隊に再編してください。
特に騎兵と弓兵と重装歩兵は他の兵種と一緒にしないでください。
敵軍と戦うことになった場合、兵種をそろえて集中した方が効果的な攻撃を加えることができますからね」
「お任せください、アリスナ辺境伯閣下。
アリスナ辺境伯閣下のお役に立てるように、誠心誠意お仕えさせていただきます。
逆らう傭兵を斬り捨ててでも、早急に傭兵団の再編を行わせていただきます」
私はセバスに眼を向けました。
「ジュリアス傭兵団長、アリスナ辺境伯閣下の願いを誤解したら、逆に迷惑になる。
後でキッチリと説明してやるから、絶対に閣下の迷惑なるような事をするな!
前回の失敗でどれほど閣下に御迷惑をおかけしたと思っているんだ。
今度同じ迷惑をかけると判断したら、別の人間に傭兵団長をやらせて、お前は領外に追放するからな!」
「ジュリアス傭兵団の当面の目標」
騎兵 :四個騎兵屯 : 四〇〇騎
重歩兵:二十個重歩兵屯:二〇〇〇兵
槍兵 :四十個軽歩兵屯:四〇〇〇兵
弓兵 :十個弓屯 :一〇〇〇兵
投石兵:十個屯 :一〇〇〇兵
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます