第2話 めじろの夫婦
ある日、めじろの夫婦が枝にとまってにぎやかにおしゃべりを始めました。
「最近どんぐりの木が増えたわねえ。ここいらにどんぐりが増えるなんて、思ってもみなかったけど。」
「近頃なんでも人間ががんばっているらしいよ。一時はどんぐりの木が減って大変なことになっていたから。」
「りすやくまたちは喜んでるわね。あたしたちの大好きな甘い蜜を出す花も、どんぐりの木につけばいいのに。」
「そりゃお前無理な話だろ。どんぐりの木はどんぐり専門なんだから。」
「そりゃそうだけど。あたしは少しは甘いものが欲しいわーあ。」
めじろの奥さんがおどけて言うと、そばで二人の会話を聞いていたどんぐりちゃんはくすくす笑いました。めじろの旦那さんは、
「ほら、どんぐりぼうずに笑われてるぞ。甘い花を見つけに行こう。」
と言って、飛び立ちました。めじろの奥さんも、
「ちょっと待ってよお。」
と言って慌てて飛び立っていきました。
枝がゆさゆさ揺れて、どんぐりちゃんは少しよって気分が悪くなり、寝込んでしまいました。
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