「にこにこぷん」
このエッセイを書き始めてから、自分にとってのファンタジー体験が次々と浮かび上がってきました。そしてその中でも特に古いものは、「にこにこぷん」ではないかと思い至りました。
「おかあさんといっしょ」内で放送されていた人形劇ですが、舞台は宇宙にある架空の星。もう、ファンタジーですね。登場人物たちも正確には何の動物かわからなくて、そこにも何となくこだわりを感じます。そして、ぴっころは地響きを起こす必殺技、「どんぴょん」を持っています。これもとってもファンタジーですね、
そしてなにより、多くの人の記憶に残っているのが「かしの木おじさん」ではないでしょうか。とても落ち着いていて物知り、いつもみんなを助けてくれます。でも、やっぱり木がしゃべるのはどことなく不気味でした。
「架空世界の架空のキャラクターたち」というのに、すごい小さい頃から慣れ親しんでいたわけですね。しかもそれを、現実の人形が演じていたわけです。実は現代の子供、とても特殊な体験をしているのでは?
ガチャピンやムックもキャラとしては同じ「架空」なんですが、どちらかというと現実世界の中で動いているイメージです。それはそれで不思議な感じですね。セサミストリートだと、ニューヨークは現実ですが通りは架空です。子供向けの人形たちは、いろんな世界で活躍しているんですね。
多くの人々が、子供のころからファンタジーの英才教育を受けていたのかもしれない、と考えると少しワクワクしてきます。
NHK「にこにこぷん」(「おかあさんといっしょ」内放送)(1982-92)
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