『魔法使いの弟子』
偶然が重なって読むことになった本格ファンタジー作品というのがあります。ロード・ダンセイニの『魔法使いの弟子』です。この作品、もともとは父が買ってきました。ポール・デュカスの交響曲「交響詩『魔法使いの弟子』」に関係あると勘違いしたらしいです。
読書好きとはいえ、自分で買えるものには限度があります。そんなわけで家にあるものを読むのがお得ですね。何の気なしに読み始めた本書ですが、衝撃を受けます。面白い。楽しい。でも地味。
普通の青年である主人公が魔法使いに弟子入りして、なんやかんやあるわけです。この作品も影を失う物語ですが、必死で取り返すというより、どこかあきらめのようなものを感じます。炎と魔法、ドラゴンにダンジョンと言ったものばかりがファンタジーではない、それを知らせてくれた作品です。
そしてこの訳本、訳者が荒俣宏で、表紙が萩尾望都なんですよ。それだけでほしくなる人もいるのでは。
ダンセイニはかなりの異才で、ほぼ神話のような作品も書いています。とにかく「世界を創る」のが上手いですね。
この本に出会ったせいかどうか、以後ハヤカワFTの本を多く読むようになりました。ここから、海外ファンタジーへの憧れが深まっていきます。
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