『影との戦い ゲド戦記1』
やっぱりねえ、これですよねえ。
小学生の私は、本を読むのは好きだったものの、ファンタジーに関しては特に好きというジャンルではありませんでした。漫画は『聖闘士星矢』以外禁止、チャンネル権は父、就寝は八時。いろいろ制約ある中でなかなかアニメも観られなかったわけですよ。父も朝はアニメを見ていたので、一緒に早起きしてみました。ムサシロードとか。あれのジャンルは何……?
そんな私にいろいろと養分を与えたのは、友人でした。本や漫画を貸してくれたのですが、これがなかなかいいチョイスだったのです。そんな中の一冊が『影との戦い ゲド戦記1』でした。
ナルニアと違い、ファンタジー世界の住人だけの物語です。「魔法の学校」というのも、この作品で初めて出会ったと思います。とにかく「重厚」というイメージでした。
「名前」の重要性も特徴的ですね。「真の名」という設定はぞくぞくするとともに、現実世界でも昔はそうだったのかも? などと子供心に思いました。あと、友人の「カラスノエンドウ」という名前は翻訳の難しさを感じた最初の例でもあります。その影響もあり、自分で作るときは名前の意味や響きなどもかなり気にしています。
またこの物語、派手さはないイメージです。淡々と紡がれていくという。実際今読み返すと違うのかもしれませんが。
私は第二部「こわれた腕環」も読んだのですがあまりはまらず。ちょっと落ち着きすぎている印象でした。そんなわけで第三部以降は未読です。つまり、今から読めるということですね。
そのためにも映画の記憶はいったん消せないものでしょうか……
アーシュラ・K・ル=グウィン『影との戦い ゲド戦記1』(1976)清水真砂子訳、岩波書店
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