食嶺宝太郎
やあ!オイラ
さ~て今日の給食は何かな?ほうほう……わかめご飯にたまごスープ、それに鶏の照り焼きかあ!ひゃっほう!オイラわかめご飯だ~い好き!!今日もモリモリ食べるぞ~っ!!
よ~し!まずはオイラの大好きなわかめご飯からいってみよう!モグ……
うん!おいしい!ふっくらと炊き上げられたご飯とわかめの食感の組み合わせが最高!そして絶妙な塩加減に食欲が刺激されて箸が止まらないよ~!
さあお次はたまごスープだい!澄んだスープを優雅に泳ぐかき卵!細かく切ったにんじんも彩を添えて食べる前から目にも楽しいゾ!さてそれじゃ……ズズ……
ン!ホタテのダシが効いたスープにかき卵の濃厚な味とのどごし!にんじんの食感もいいアクセントになっててウマ~イ!
最後は鶏の照り焼き!こんがりきつね色の焦げ目がうまそ~っ!もう待ち切れないよ!それじゃ早速イタダキマ~ス!ナポ……(注)
ウオー!鶏肉の旨味!!!噛んだ瞬間に鶏肉の旨味が、肉汁が、溢れてくるよ~っ!そしてこんがり焦げた醤油ベースのたれの香ばしさが!鶏肉の旨味と絶妙なハーモニーを奏でているよお~っ!!
う〜ん!今日の給食も、最高〜!!!
宝太郎はその日の給食の味を、余すところなく表現した。宝太郎は知っていた。食こそ人間にとって根源的かつ至上の喜びであることを。そしてその喜びを分かち合うこと、すなわち食レポこそ我が身にとって最上の幸福であることを。
この世には数え切れないほど豊富な種類の料理がある。それらはとりもなおさずその
食嶺宝太郎。弱冠、9歳。彼は食べることを、食文化を、その豊かさをこよなく愛し、故に誰よりも生命への感謝と深い敬意を常に、常に、心の中心に据え、決して忘れることはなかった。
注:『ナポ』・・・ジャック・ハンマーが肉を喰う時の擬音。刃牙の咀嚼音の表現、すっげーよな。
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