第15話 ミカエルとエルフィン 第1章 再会 ①

 その日、たまたま、ミカエルは深夜まで残り、作業をしていた。

 最近、頻繁に起こる電磁波の異常に、ミカエルもヨハネもこの地球で何かが起こっていると感じていた。何者かの侵入が疑われた。

 地球では、秘密裏に大きな作戦が展開されていることもあり、最高レベルの警戒体制が取られていた。その強固な警備網をくぐり抜け、何者かが侵入していたならば、それは大きな問題だった。

 教団「光の泉」の建物は、表向きは新興宗教の本部だったが、実体は新たに作られた宇宙連合の地球防衛拠点だった。その拠点の建物に、何者かが侵入したことを、レーダーが警報で知らせた。やがて監視カメラは、突然現れた2つのエネルギー体を正確に捉え、自動解析した後、ズームした映像をミカエルのもとへ届けた。

 二人の人影が映し出され、一人は床に横たわり、ひとりは連れの者を介助しているようだった。


「何者だろう?」

とミカエルは思った。


 侵入したのは、二人だけのようだった。



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