第117話 第二ポイント突破の件
リュウトと別れたアリアは、単騎、第二ポイントへ向かっていた。
「風竜、リュウトさんが心配?」
アリアは風竜に尋ねた。
「そっか、シリウスの方が心配だよね。風竜はシリウスのことが大好きだもんね……」
リュウトは別れる前に「オレを信じてほしい」と言っていた。
その瞬間を信じることは容易いが、時間が経てば経つほど「信じること」は難しくなっていく。
リュウトは追いつくことができるか、とアリアは不安にならないことはなかった。
数時間飛び続けていると、第二ポイントが見えてきた。第二ポイントはタピーショ村の上空だ。
アリアの後方ではグリフォン姉妹の四人が追い上げてきている。
「ち、違う……」
アリアはつぶやいた。
グリフォン四姉妹が追い上げているのは、風竜にも疲れが出はじめているからだ。
アリアは全速力で走るよう風竜に命じた。
リュウトのためにも勝たなくてはいけない。
だが、タピーショ村の上空で、グリフォン四姉妹の長女アンナにアリアは抜かされてしまった。
第二ポイントのゴール目前でアリアは負けた。
「そんな……嘘……」
グリフォン四姉妹は先に進んでしまった。
「リュウトさん、ごめんなさい……」
風竜とアリアは力なく進んでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます