第116話 つぎは第二ポイントへの件

「くそ~! 絶対に次のポイントから全部オレたちで優勝を取ってやる……」


 はじまったばかりのドラゴン・レースの第一ポイントのゴールは、グリフォン四姉妹の三女トレイスが優勝を勝ち取った。リュウトは僅差で敗北してしまった。その悔しさが、リュウトたちを燃え上がらせていた。

 しかし――。


 第一ポイントを通過してから、砂漠が続いていた。

 リュウトたちは参加者の中で最もはやく第二ポイントへ近付いていたが、ペースが遅かった。ならず者から攻撃を受けて、シリウスが思うように動けていないのだ。


「少し休憩するか……」


 リュウトはすでに決断していた。


「アリア、第二ポイントはもう少しだから先に取ってほしい」


 リュウトは一旦、アリアと別れて、シリウスの体力の回復に時間を取ることにした。不利になることは目に見えているが、第二ポイントでも負けたくない。体力が戻ればシリウスなら追い上げることができるはずだ。


「でも……」

「行ってほしい。オレを信じてほしい」

「うん……。わかった」


 アリアは先に第二ポイントへ向かった。


 ――風竜なら、きっと一位でゴールを取れるだろう。


 リュウトは近場のオアシスへシリウスを向かわせた。

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