第7話
ボッツが渡してきたのは
「これ中国語かな」
ソラがアイテムのポップウィンドウを開いて内容を確認する。
「あっ、使い捨てじゃないんだ」
「クールタイムは結構かかりそうですけどね」
横から覗き込むクーガーが相槌を打つ。
というか、ソラは安定のクーガーの肩の上。そのソラが見ているウィンドウを覗き込むわけだから、太ももやお尻に頬を押し付けるわけで、表面は柔らかく芯はしっかりと弾力を返すその刺激にテンションが爆上がりだった。
柔らかい。
しっとりしている。
いい匂いがする
ていうか本当にモチモチしていて吸い付いてくるからたまらない。
「柔らかいんだよ!」
「モチモチなんだよ!」
「抱擁力なんだよ。」
「もう、ほっぺたが落ちちゃいそう‼」
という叫びを心の中で爆発させて、戦意を漲らせる。
『……クーガー君、言いたいことはないかい」
「……い、いいえありえません。」
「そうかい……」
モじモジと腰をくねらせ挑発してくる。こう腰をくねらせるたびにお尻の柔らかいのが肩や頬に押し付けられていろんな感触を伝えてくる。
これがまたキモチガイイ。
しかしこれはソラの罠だ。
ここでそのことを正直に話そうものなら『私のアッシーのくせに邪な心を持つとはこれは調教が必要だな。それ鞭打ちだ。バシーン』てなるだろう。
味方からの攻撃、当たれば痛いのがこのゲームの特徴でもある。だから―――
「社長。お尻もいいですけどオッパイも欲しいです」
クーガは痛いのもスイカに塩の要領でいい塩梅のご褒美になると思って正直に答えたのだった。
「そうか、クーガ君はそんなことを考えていたのか」
とソラはクーガの正直な言葉に見下すように冷たい視線を寄こす。
「そうかそうか、そんなにご褒美が欲しいか」
そう言って手の中の鞭をしならせるソラ。
ご褒美の鞭打ちが来るかと来たいしたクーガだったが結果は。
プニッ。
ソラの有りより無い胸が頭に押し付けられた。
「な、な、な、な、社長」
「ほら、これならウィンドウが良く見えるんじゃないか」
確かによく見えた。
しかし、そんなことよりむ、胸が頭に押し付けられるのが問題だった。
「社長、これは――――」
「お尻よりオッパイの方がいいのだろう」
「そう言いましたが」
「ご褒美だ」
「ご褒美だって―――」
「誰かが見てるわけでもないのだし、遠慮はいらんよ。ほら、ウィンドウを見ろ」
とか言いながら襟もとをくいっッと引っ張るソラ。
クーガはそこに目線が吸い寄せられるが――――。
「いや、そう言うイチャ付きはラブホでお願いします」
と言うボッツのつぶやきでさえぎられたのであった。
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