第12話
シャンシャンシャン♪
聖夜の夜をトナカイが引くソリが行く。
向かう先は悪い悪い魔女の城。
聖夜を妬む魔女の城。
お空を行くサンタさん。
送るものはプレゼント。
悪い魔女を倒す勇者様を連れて来た。
シャンシャンシャン♪
「なに、今の歌?」
「さぁ、何かイベントの演出じゃないですか」
「じゃぁ、この人やっぱりサンタさんじゃないの」
「かもしれませんね」
そんなことを話してるうちにクーガとソラの2人は魔女の城の門の上に降り立った。
「魔女のくせにいい城に住んでるじゃない」
2人が門の上から魔女の城を望めば、そこには白い雪と氷でできたような美しい庭とお城が見えた。
「すまないのぉ2人共。ワシがいけるのはここまでじゃ」
「いえ、ありがとうございます。助かりました」
「何、礼を言うのはこちらの方じゃ。…………」
サンタさんは何かを言いたそうにこちらを見つめている。
「ねぇ、話聞いてみる?」
ソラはそんなサンタさんに話を振るかどうかウーガに聞いてみた。
「聞いた方がいいんじゃないですか」
「…………」
「いえ、聞くべきです」
クーガはソラからの「ナニ、消極的な言い方してんだぁ」的な感じで見られて、いつも言われているように、自身をもってはっきりとモノを言うようにした。
「これはクリスマスイベントだからな。サンタに出会えたとか超ラッキーなフラグだと思う。ここはフラグを回収してイベントを起こそうぜ」
「OKOK~。いい答えだ。その調子でちゃんとエスコートしてくれよ。――――なんてたって、これはデートなんだから」
クーガのやる気が出たのは言うまでもない。
「サンタさん、どうかしましたか?」
2人はイベントを起こすためサンタに話しかけてみた。
「ん?いやなんじゃ。このお城には魔女の弟子たちが居る。魔女にこき使われて悪いことをさせられているが、ホントはいい子達なんじゃ。あの子達にプレゼントを届けられないのが残念なのじゃよ。それに魔女も……」
話を聞いて2人は顔を見合わせる。
「「サンタさん。我々が代わりにプレゼントを届けてきますよ」」
「なんと、よろしいのですか」
「「お任せください」」
「おおぉぉ、ありがとうございます。それではよろしく頼みます。こちらがそのプレゼントになります」
サンタさんから5つのプレゼントが渡された。
「どうやら弟子は5人いるみたいね。」
「RPGとしては妥当な数でしょう。」
「それともし魔女を懲らしめることが出来たらこの手紙を渡してください」
と、封筒を渡された。
「あっ、中は見ないでください」
「分かりました」
その後、
「無事に済んだら私のところに来てください。ささやかながらのお礼をいたします」
そう言ってサンタさんは去っていった。
「これで攻略フラグは立ったかな」
「たぶん、ボス戦の攻略ギミックのイベントにはなるでしょうね」
「それじゃあ、攻城戦と行きますか」
「おお~~~~~~~~~~~~~~」
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