第5話

 ジョニーとの会話の中、俺は一人考えていた。これからのことを。これからの自分のことを。聞けば教えてくれたであろうことも、なぜか俺は敢えてジョニーに聞かなかった。


 おそらく『遣い』は、誰かがやらなくてはならない仕事。死者になる人間を迎えに行く役なんて、誰も好んではしない。


 天国行きを告げられたなら、素直に天国へ行くのがことわりだろう。そもそも、死んでからも働きたいと思う奴の気が知れないと思った。


 俺はその時、それまで考えたことのないこと全てを考えさせられた。

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