03



 勇者として間違い召喚された後。

 僕達は扱いに困るお客様として、王宮で暮らす事になった。


 間違いの勇者召喚を行ったといっても、何の罪もない子供が知らない世界でやっていくのは無理がある。


 だから、当分の間だけはここで暮らしていい事になった。

 とっても助かる。


 でも、部屋の中でじっとしてるのは暇だったし、ただで住まわせてもらうのが気が引ける。


 僕は幼馴染の女の子と話しあって、王宮のお手伝いをする事に決めた。


「ここで、お手伝いできる事なにかありますか?」


 こんなぴかぴかしたところに、ただで泊めてもらうのはなんだか心苦しい。

 だから、できる事があるなら、手伝いたい。そう思ったのだ。


 すると、僕達の言葉を聞いた人が、この世界にきて最初に話しかけてくれた人を呼んできた。

 二回ほど床と見つめあった人だ。

 そのお姉さんがやってきて、子供でもできるお仕事を紹介してくれた。


「じゃあ、小屋の掃除をしてもらいましょうか」


 案内されたのは、たくさんの鳥が住んでる小屋だった。

 誰もやりたがらない仕事、という事で小屋の中はずいぶん汚れていた。


 この世界では、離れたところに連絡するために鳥が大事らしいけど、汚れ仕事はみんな嫌いらしい。


 どこの世界でも、みんな思う事は一緒だった。


 でも、僕達は学校の飼育当番でやってたから慣れているから、それほどでもない。

 いずなはペットも飼ってたし。


 その日から、僕達は王宮にある飼育小屋の掃除係になった。


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