目覚まし時計


 目覚まし時計が鳴っている。朝だ、と回らない頭が理解する。夢も見ずに不思議なくらいよく眠った気がする。

 起き上がってカーテンを開けると、外は太陽の光でまぶしいほどだった。

 月曜日がやってきた。朝比がいない、ぽっかりと空いたように感じる部屋を見て感傷に浸っている暇はない。また、1週間が始まる。

 少し腫れていたまぶたを冷やしながら朝食を済ませて、いつものように身支度を整えると部屋を出た。

 アパートを出て歩道を歩き出しながら、鞄を肩にかけ直す。それから首をぐーっと持ち上げて空を見上げてみた。

 鮮やかな水色。空は遠く、この1週間に見たどの空よりも澄んだ色をして、私を見下ろしている。



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