時代が違えば、あるいは――(ミカミカミ)
銀色の長方形が立ち並ぶ場所。灰色の道に、白の線が引かれた不思議な光景。
枝豆みたいな街灯が、赤や青、果てには黄色と
十字の広い道の真ん中で、ミカは周囲を
長方形の建物は
手には
「
生まれて初めての視界。
がやがやと耳に
道の上を走る馬車は鋼鉄。馬を必要とせず、
人々の
服装は飾りを少なくした
枝豆のような箱が規則的に点滅し、それに合わせて人々が動く。
「……」
命の危険を感じない。悪意も視えず、世界を
見たこともないような可能性に満たされ、発展していく場所。
「ここならば
見上げれば、街路樹に
「どうですか?」
問われて、
「
左手で
黒が
手に持っていた鞄が
「それに俺は幸せだよ」
ほんの少しの強がりを混ぜながら、本音を伝える。
すると
「ええ。そうでしょうとも。少なくとも――よりは」
鴉に背を向けたミカに、その言葉は届かなかった。
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