TSドリームPart2(誠の友情は真実の愛より難しい)

 男が女になっているという夢世界にて。

 スメラギ・ことが登校してすぐに出会ったのは同じクラスの二人だった。

 

「よっ、はよー。宿題見せてくれよ!」

 

 フジ・ゆうきょにゅうの元気っだった。あかがみのショートは変わらないが、形が女性らしくなっている。青いひとみはくりっとして愛らしい。

 ミニスカはいやだったのか、体操着のジャージにタンクトップ、あしにスポーツシューズだ。

 うわづかいに両手を合わせてのこんがん。気のおけないおさなみ少女がいたら、こんな気持ちだろうか。真琴の思考がじゃっかんラノベ方向にかたむいた。

 

だよ、裕也。まこちゃんにめいわくかかっちゃう」


 裕也のかたにしなだれかかるように、ハセガワ・ひろが声をかける。そのこわいろにはつやがあったが、それ以上に呼び方の変化に気がらされかけた。

 肩までばされた茶色のかみぐに整えられ、枝毛一つ見つからない。黒の瞳は常にれており、白いはだながらほおは赤く染まっている。

 制服は規定通りに着こなしているが、ずいしょにフリルやレースが見受けられた。女性らしさが増す中、背中に走るかん

 

「ね、まこちゃん。今日もてきくろかみだね」

 

 じっと見つめられ、へびにらまれたかえる状態になる。ものとしてターゲットされたのは明確だが、それがどういう意味かまではあくしかねた。

 

「なるほど、広谷殿どのはこちらでは百合ゆりしゅでござったか」

「百合の意味はわからないけど、まあこの世界で一番んでいそうだね」

 

 背後からの覗見うかがみそくに対し、真琴は適当な感想で茶をにごす。

 元から仕草や小物の趣味が女性に近しいものであったのを把握しているため、かんがない。あってほしかったが、ないものはない。

 

「ちなみにこれまだ続くの?」

「登場人物が多すぎて把握するための図が広いことになみだも止まらぬゆえに」

 

 要は一定以上の人物が出るまで終わらない悪夢である。

 悲しい事実を真琴は察知し、一刻でも早く覚めて欲しいと願うのであった。

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