第6話諦めない

アミリーに慰められたソフィはさっそく行動に出た。隙あらば必ずリースに愛の告白をするのだ。

「リース先生!今日もかっこいいです!好きです!」

「ありがとうございます。すみません」

ある時も

「リース先生、もしかして今からお昼ですか?一緒に食べましょう!好きです!」

「すみません。昼食は職員室で食べます」

またある時も

「リース先生の教え方、分かりやすくて好きです!リース先生も勿論好きです!」

「そこの魔術式間違えてますよ、すみません」

いつもいつでもソフィはリースに告白をしていた。リースもソフィの告白をかわしながら勉強を教えていた。

「……大丈夫かな、ソフィ」

アミリーのそんな呟きすらも風の音でかきけされた。



「ソフィさん」

放課後、二人きりの教室でリースが特有の甘い声でソフィに話かける。

「はい!なんでしょう!」

ソフィは笑顔でリースを見つめる。

リースは不思議そうな顔をして

「疑問なんですけど、何でそんなに僕に好きと言うのでしょう?」

と言った。

その質問にソフィは何の気なしに答えた。

「それは勿論、リース先生に一目惚れしたからですよ!それにこんな魔法が駄目な私にも呆れず一緒に居残りして教えて下さいます!こんなにされて惚れない人はいないですよ!」

ソフィの発言にリースはびっくりした様子で言葉をのみ込む。リースはう〜ん、と唸った後、こう言った。

「それでは、お昼ご飯は一緒に食べましょう。お互いを知ることが大事です」

リースの言葉にソフィは目を輝かせ

「はい!一緒に食べましょう!」

と答えた。

放課後の昼下がり、リースとソフィは誰も見ていない場所で約束した。

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