第2話勉強は苦手

エルメシア学園は魔法だけでなく、普通の勉強も当たり前ながらする。勉強が苦手なソフィは普段なら嫌々勉強していただろう。だが、今回は違う。何故ならリースが担任だからだ。

「はぁ〜…かっこいい…」

ソフィはうっとりしながら黒板…いや、リースを見つめる。そんなソフィを後ろの席からアミリーがため息をつきながら見ていた。ソフィはテストや苦手科目を泣きながら勉強の出来るアミリーにすがっていたが、リースが担任のお陰でソフィも少なからずやる気がある。リースは分かりやすく問題の説明をしながら黒板に次々と文字を書いていく。

「ここの問題は間違えやすいので注意して下さい」

リースが話す度にソフィは勉強へのやる気とリースに対する感情が高まっていく。ソフィはリースにがっかりされないように黒板と教科書をにらめっこしている。そんなソフィを見てアミリーは安心感を感じながら勉強へと戻った。


「これからは私が勉強見なくても頑張れそうね」

昼休み。ソフィとアミリーが昼食をとっている時にふと、アミリーはそう言った。

「えー!嫌だよ!アミリーが勉強見てくれなかったら誰が見るの?」

ソフィは不満げにアミリーに言う。しかしアミリーは何ともなしに

「リース先生に見てもらえばいいじゃない」

そう言った。

「うぇ、」

ソフィはアミリーの返答が予想外だったのか食べたいた卵焼きをこぼしそうになる。

「だ、ダメダメ!いきなり二人で勉強するとか無理だよ!」

ソフィは顔を真っ赤にしながらそう言う。

アミリーはまぁまぁ、とソフィを落ち着かせながら話す。

「まぁ何かあったら私を頼ってよ。その時は一緒に悩んであげる。でもリース先生に頼るのも有りだと思うけど?」

アミリーは突き放さず、けれども甘やかし過ぎずソフィに助言する。

「アミリー…!!」

ソフィは嬉しそうに笑顔を浮かべるとアミリーに抱き付く。

「ありがとう!私、最高の親友をもったよ!アミリーの言うとおりわからないことがあったらリース先生に…」

「僕がどうしました?」

一瞬、時が止まったかと思った。が、声が頭上から聞こえてきたのは確かでソフィとアミリーはギギギ、と顔を上げるとそこには話していた人物がいた。ソフィは思わず声をもらす。

「り、リース先生…」

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