第5話:あめさんさん
――国際連合軍COOK・本部
「1年の生徒にエレメントの授与は早すぎませんか?」
秘書がCOOKの将校である道長に尋ねます。
「構わん。1年は3年が育つまでの弾除けになってもらうのだ」
道長が冷たくそう言い放ちました。
「弾除けですか?」
「そうだ。テオスが1年と2年と戦っている間に3年の戦力を整え。
3年後には屈強の戦士を育てるのだ」
「1年と2年の子には死ねということですか?」
「そこまでは言わないが必然的に死ぬ生徒は出るだろう。
だが死を恐れない戦士などいらぬ」
「そうですか……」
「どちらにせよ妖精に選ばれしモノが何名か1年にいるのであろう?
戦士は戦いによって成長する。
その生徒たちも育つ。メリットしかないだろ?」
道長は笑います。。
嬉しそうに楽しそうに。
秘書は口を閉ざします。
「まぁ、サービスタイムは終了だ」
道長が立ち上がり手をのばしました
「え?」
秘書は驚きます。
道長はそれを掴み引っ張ります。
「盗撮とは笑えぬ冗談だ」
道長はそういってカメラを握り潰しました。
――マクベスバーガー・枚方駅前店
「あー、バレてたか」
13は小さく溜息を吐きました。
そしてイヤホンを外しスマートフォンをポケットにしまいます。
そのまま表情を変えることなく店を出ました。
雨がぽつりぽつりと降り始めます。
「ひどくならないうちに帰ろう」
13は小さくそう言うと早足で進みます。
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