第3話:いじめはいじめ
――枚方エレメント学園
「おい、
金は持ってきたか?」
赤髪の男子高生がそういって亜金と呼ばれる少年の胸ぐらを掴みました。
「持ってきてないよ」
「お前死にたいのか?」
赤髪の男子高生が亜金の顔を殴ります。
「……ターゲット目視。
あの赤髪の人を殺せばいいの?」
13が、脳内チャントというテレパシーのような魔法でマスターに呼びかけました。
するとマスターは少し慌てます。
「いえ、その赤髪は殺しちゃダメです」
「どうして?」
「その赤髪は、ギルド・ダークグラムのリーダー、デスペル=ジルベルトの息子です」
「そっか。
とりあえず殺しとく」
13が、そういってチャントの接続を解除すると赤い髪の少年と亜金の間に現れます。
「なんだいアンタ」
黒髪の美しい女子生徒が13の方を睨みつけます。
「僕?僕の名前は13だよ。
それ以上でもそれ以下でもない」
「サーティン?
そのサーティンがなんのようだ?」
金髪のホウキ頭にピアスの少年も13を睨みました。
「君たちを殺す」
赤い髪の少年たちは、そういった13を笑い飛ばします。
「殺す?お前が?俺を?
殺すのは俺らだっつーの!」
赤い髪の少年が、刀を召喚すると。
金髪の少年が、銃を召喚して。
黒い髪の少女が、鞭を召喚しました。
13は、ゆっくりと視線を違う方に逸します。
「君もいじめっ子?」
13が、そういってメガネの少女の方を見ました。
でも、メガネの少女は13を無視して言葉を放ちます。
「ジル。また亜金をイジメているのか?」
メガネの少女が、そういって赤い髪の少年を睨みます。
「なんだ。また玉藻か?
俺の女になるんだったら亜金を見逃してやるって言っているだろ?」
「それとこれとは別の話だろう?」
このメガネの少女の名前は、
亜金の幼馴染です。
「関係あるね。
この世の全ての女を抱く資格が俺にあるんだからな!」
赤い髪の少年、ジル=ジルベルトが高らかに笑いました。
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