創作に役立つ資料? 自然科学(生物編)
資料シリーズ第二弾。今回のテーマは、自然科学の生物編になります。生物は普通科の高等学校などで教わる学科ですが、細かい部分は省いたとしても、資料としてはかなり役立つ分野です。生物の主な分類である、植物、動物、微生物の特性を知っているだけで、虚構の存在である怪物(モンスター)に化学的
知識や知恵は、人間が持つ最大の武器です。それを最高に活かすことができれば、どんな強力な武器も不必要になるかもしれません。動物以外の植物や微生物などの知識も同じです。植物は土の無機物から有機物を作る生産者、微生物は動物などの死骸を無機物に変える分解者です。彼らが自然の中にいないと、その循環が大変なことになってしまいます。地面の上は、死骸だらけ。また世界にも植物がいないので、植物の光合成が行われず、地球全体が窒息状態になってしまいます。文字通りの無酸素状態。その状態でも生きていける生物はいるかもしれませんが、ほとんどの生物はまず生きていけないでしょう。生物が生きていけなければ、そこは死の世界になってしまいます。そんな場所にもし、現代社会の人間が飛ばされてしまったら? 普通の人は、即死です。特別な力で命を保つことができても、美しい草花もなければ、それを食べる動物たちもいなかったら? メチャクチャ味気ないですよね? ただ、何も無いだけの世界が広がっているだけです。
異世界ファンタジーの転生者たちは、それが意識的にしろ、あるいは、無意識的にしろ、そこにある町や自然などを見て、少なからず驚いている筈です。特に自分の知っている草花、見慣れた動物に似たものを見たときは、ある種の感動すら覚えているかもしれません。また読み手の方から見ても、単純に「草」や「花」、「木」などと書かれるよりは、現実に生えている草木を例として使えば、そのイメージもより掴みやすくなる筈です。「美しい木々がたくさん生えている」だけでも感覚的には分かりますが、「桜に似た木々がたくさん生えている」と書いた方が、同じ「たくさん生えている」でも、どんな木々がたくさん生えているのか、分かりやすくなるでしょう? 物語の世界観によっては、現実世界の自然環境をあえて取り入れない、文章のテンポを考えて、そういう描写をわざと省いているものもありますが、特別な制約がなければ、こういう描写を入れてみるのも手です。書き方次第では、本当に異世界を旅しているような気分になれます。そこにある花の香りを嗅ぎ、生き物たちの声を聞いて、小さな分解者たちに想像を膨らませる。異世界ファンタジーはもちろん、SFなどにも使える生物の知識は、こういう理由から知っていても損にならない知識だと思います。
僕は「無双物」も嫌いではないですが、こういう知識で何とかする系の話も好きですね!
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