第7話 結局まともな女の子は存在しないようです。
「元気にヤってるかールイ……ん?」
陽気な親父、魔王が訪ねてきた。
「おま……」
口がパクパクとしている親父事、魔王様。
いやいや、あんた魔王だし、拷問とかで可愛い女の子のこんな惨劇何度も目にしてるんじゃないの?
人間の捕虜とかでやってたんじゃないの?
「アニヤッドルラギッテンディスカー」
親父がわけのわからない言葉を叫んでいた。
だけど自称神から強制的に付与されている言語についてのお手軽3点セットのおかげで理解できた。
「何やってんですかー」と言っているのである。
「おま、おま……そのメイドはなぁ。」
どうも歯切れの悪い親父。このメイドさんが何だってんだ。
「して……四天王最恐、鬼のサキさんことサキ・カタルーニャの妹だぞーーー。」
「身内に何かあったら妾でも良いから俺がサキを娶るという約束がーーーーーー。」
「サキ自身も鬼だが、そんな約束をしていたなんて事が、、ルシアにバレたら鬼が二人になっちまうだろうがーーー。」
知るか。3歳児に何を言ってるんだ。そんな約束をするから悪いんだろうが。
「どんまい。」
上目遣いのスキルを発動させた。
さっきメイドさんに使ったら一気にMAXに上がっていたため同性にも親族にも効果がある。
同性親族に効果はきゅんきゅんじゃないけど。
「うっ、そ、そんな目で俺を見るな。まるで自分がクソヤローみたいじゃないか。」
割愛されてるスキルをも打ち破り、ルインのスキルの方が魔王の耐性や無効の隙をついて効果を及ぼした。
「そ、そうだよな。俺が誠実になれば良いだけだよな。よしっ父ちゃんはこれからジャンピング土下座の練習をしてくるっ。」
魔王の威厳はトイレに忘れてきたらしい。
それよりもこのメイドさんを何とかしないと、嫁の貰い手が……
あ、それこそ僕が妾でも良いから娶るという選択肢一択になるのか。
でもそれは正妻候補のリサになんて言えばいいんだーーーーーーー
僕もジャンピング土下座の練習をしよう。
ピコーン。
ジャンピング土下座のスキルをMAXで取得。
脳内に響いたのは良いが、練習前に取得出来たのは解せなかった。
洗浄魔法と洗濯魔法で惨劇をなかったことにした。
現在、ただ全裸のメイドさんが僕の布団で寝ているだけの図が出来上がった。
その時足に引っかかるものがある事に気付き、それを徐に引き上げる。
「あ、これは……」
先程までメイドさんがはいていたおぱんつだった。
きょろきょろと周囲を確認、念のため探知系魔法とスキルで確認するが、いかなる覗きもない事を確認。
くんかくんか……ささっ
万引き少年よろしく純白の白い布はポケットに収納した。
証拠隠滅のために空間収納に……
数分後目覚めたメイドさんは全裸になっている事で、先程までの事を思い出し羞恥に染まり顔も身体も真っ赤になった。
「もうお嫁にいけません……うわーん。」
と、泣いてしまったので。
「リサが赦してくれるなら、妾か愛人にするから赦してくれないかな。」
たどたどしい3歳児っぽい喋り方で上目遣いのスキルと一緒に謝った。
もっとも、かなり上から目線な話だし、誠意が感じられるかは怪しいけれど。
「本当ですか?それじゃぁルイン様のために諸々新品未開封のままとっておきますからね。」
けろりとして服を着ていくメイド……ユキはおぱんつ以外を装着していく。
「それとルイン様。盗ったものは差し上げますが、他の方にバレないようにお願いしますね。」
バレテーラ。
「本当に3歳児なのか疑わしくなるようなスキルに行動、流石魔王様の血族という事なのでしょうかね。」
小さな声で呟くが僕には聞こえている。
水色の髪の毛をくるくると指で回している姿がいじらしく、とても可愛いと思ってしまった。
先程の惨状との差というか……これがギャップ萌えというやつだろうか。
「それと、最後のスキル……あれは他のノーマルメイドにはきついと思いますので、あのスキルは私にだけ使って下さいね。他に同志が現れれば別ですが。」
ユキはそれだけ言って退出していった。
ノーパンメイド服だとわかってるので後ろ姿のふりふりしたお尻を見ているとなんか良いなーと思ってしまう。
それはそうと、あのスキルの惨状を知ってもなお求めるとは……変態か?
可愛い娘程変態とは前世でもよく聞いた話だ。
そういえば前世で絡みのあった女性は全員すべからく変態だったな、性的にだけど。
変態同士は惹かれ合うとは、世界を超えてもあることなのだろうか。
3歳だからよくわからないや。
めんどくさくなって考える事を放棄した。
それからユキがルイン当番の時はスキル熟練度UPのために残酷になった。
その結果、称号を得た。「漏らさせ王」「ベーゼ王」「スケコマシ乳児」「迸る熱いパトス(笑)」
ルインを愛でたい信者:多数
宗教を作れますが作成しますか? YES・NO
なお今選択しなくてもいつでもステータス鑑定画面から選択可能です。
脳内にそうして文字が浮かび上がってきた。
なんか戦争が起きそうなのでNOを選択した。この選択は間違ってないはずだ。
――――――――――――――――――――――――
後書きです。
次回はジャンピング土下座をしにいった親父、魔王のちょっと恥ずかしい話。
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