第2話 俺らの軸は曲がらねぇ!
「今週の土曜日8:00に視聴覚室でその授業をしてください。教材は先生に任します!」と木場が切り出した。
3人とも「早!!」と言って木場を睨む。
文句を言われることはわかっている木場、クールな表情で教室まで向かう道中
「早すぎるだろ!」と歩
「そおだよ!私前の晩liveなんだけど。。。」と乃愛
乃愛はともかく、歩の早すぎるは納得のいかない木場
「お前が言い出したことだろ?あとお前は土日の相場は休みだからいいだろ?」
と言われた歩はすんなり引いた。
美月は何も言わず、スマホをいじり予定を入れる。
「彼氏とデートだったのに、夜からにしてもらお。」と冷静にしている。
夜という言葉に、男二人はよからぬ妄想をする。
彼氏がいるとは聞いていたが、これといった話は、乃愛にしかしていない。
乃愛、木場、美月には交際相手がいるが、歩だけ今はいない。
羨む歩が切り出す「夜にデートって、ハレンチな!」
誰もがしていることだが、自分気持ちを抑えられなかったのだろう。
4人は,登校は同じだが向かう教室は全員違う。
歩は保健室 木場はパソコン室にある教員控室 美月はトレーニングルーム
乃愛は音楽室
4人の行動に賛同する人たちがそこにいるからだ。
その人たちも教員ではあるが、先生と呼んだことはない。
親しみを込めて全員さん付けにしている。
各々自分のすべきことに没頭するためにそこに行く。他の生徒が授業をするときは”視聴覚室”にたまる。
場は弁えるほうなのだ。
各教室で何をしているかというと、保健室ではスマホで市場をチェックしながら、保健室の教員の井端さんと雑談。
木場はパソコン室にあるwi-fiが目当てで、そこでリモート会議をしたり、書類の作成、サイトの運営をしている。
美月は言うまでもない、トレーニングだ!
彼氏のことを大事に思っているらしく、コーチに女性をつけている。
乃愛は、作曲をしたり、私物のターンテーブルを持ってきては音楽室をクラブにしている。その行動に乗っかる教員の流歌さん。
乃愛がこの中で一番の悪かもしれない。
そんな生活が俺らの学校での日々。
視聴覚室にて
「なあ役割どおする?」と歩が切り出す。
「とりあえず肩書に出す、テストは作った」と木場が言う。
「私らはどおする?」と乃愛が美月に聞く。
小首をかしげ、顎でテストを指す美月の伝えたいいことを察するように乃愛が満面の笑みで頷く。
時間はながれ、土曜日に。
木場と美月は30分前にきていた。集合時間5分前乃愛と歩が駆け込んできた。
乃愛はメイクの時間が明らかになかったであろう仕上がりで、歩は眼鏡姿にパジャマで来た。
そんな姿の二人の前には、美月と木場の姿しかない。肩書がまだ来ていないことに思わず叫ぶ。
8時ちょうど肩書が来た。
二人は肩書を睨みながら教室に向かう。
席に着き、授業が始まった。。
肩書は、”金八先生”を見直したのか?と思えるほどの聞いたことのある言葉が飛び交った、思わず俺らは笑った。
笑うとプライドの高い肩書は自分の努力を笑うなと言わんばかりに怒ってきた。
「肩書、それあんたの言葉でもなければ、模倣授業だろ!?
俺らはなんて言った?俺らより経験があるのならって言ったよな?
俺らのこと調べもしなかったろ?俺らがどんな人生歩んできたか、知らないままで偉そうにしてんじゃね!あんたは長く生きてるだけで空っぽなんだ!
教師ってさ生徒のこと知るところから始まるんじゃねえの?」
そお吐いた歩の言葉は肩書に重たくのしかかる。
そんな彼に自分たちのテストを渡し答えさせたが、結果は惨敗
そのことから彼は教師と呼ばれることはなかった。
テストの内容は、自分たちがなぜこんな生き方をしているのか?生い立ちになにがあったのか?
社会の仕組みなどだった。
4人はこの騒動のあと勝ち誇ったかの様にはせず、いつも通りに暮らしていた。
スタバにて
「美月今度の試合いつ?」「来週の土曜日。」
「聞いて!乃愛のシングル〇日に発売でーす。先にみんなにプレゼント」
と何気ない会話のなかで
「元気そうだね。みんな」とか細い声がした。
振り返る4人
全員声をそろえて「先生!?」
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