閑話1

 sideクロ 


 「よかったのですか?」


 僕は快君を送り出してから一息ついていると、後ろから背の高い20代くらいの男性ゼロスが僕に声をかけてきた。


 「何がだい?」


 「あの青年の事です。本来異世界に行く方法は、転移ではなく転生でという決まりだったではないですか。しかも加護まで授けるとは・・・。」


 「あはは、まあ何事にも例外は存在するものだよ。加護はあちらも世界でも授かっている者たちは存在しているだろう?」


 「はぁ、確かに稀に加護が授かっている者はいます。ですが!それは、下級神や上級神の加護であって、であるあなた様の加護ではありません!」


 ちなみに、神にはランクが存在していて最高神>超級神>上級神>下級神という順なってるよ。ランクの基準は身に宿している神力と呼ばれるものの容量と、それをいかに使いこなせるのかの技術力によって決められてるよ。


 「もう、そんなカッカしないでよ。それに僕が加護を授けたのはちゃんと理由があるんだよ?」


 「理由ですか?」


 「僕たち神々は数百年に一度自分たちの世界を視察をしに行くだろう?その時に助けてもらった恩があってね。それから彼のことが気になったんだよ。」


 神々は、地上に降りるとき何かしらの生物に変身しなければならなく、さらに変身している間は神力がほぼ使えないという制約があるんだ。その制約は当然僕にもはたらいて、当時猫に変身していた僕は、運悪く不良にストレス発散の道具にされていたんだ。誰も見て見ぬふりをして通り過ぎていく人たちの中、快君だけは身を挺にして僕を守ってくれたんだ。不良たちが去っていった後も、自分自身のほうがボロボロなのに彼は「大丈夫だからねっ。」て僕を心配してくれたんだ。そんなことまで言ってくれる彼に恩返したくないわけないだろう?まぁ、他にも理由はあるんだけどね。


 「なるほど、そういう理由があったのならしょうがないですね。恩を受けた者に仇で返すわけにはいきませんからね。でも、次に同じようなことが起こったらすぐ教えてくださいね。」


 「了解だよ!!ってあーーーー!!??」


 「どうかなされたのですか?」


 「について話すの忘れたーーーーー!!!!」


 「クロノウス様の天然がここで出ましたか・・・。」


 快がの事を知るのはもう少し先になりそうだ・・・。



 

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