第6話 お姉ちゃんのベッド
(カチャッ。)
誰かがドアを開けて部屋の中に入ってきます。
(……ドックン! ……ドックン! ……ドックン! ……ドックン! )
(パタン。)
部屋に入り、後ろ手でドアを閉めた人影、それは慎一でした。
この部屋に入ると少年はいつもこうなります。昔はここのベッドでよく寝ていて、用もないのに自由に出入りをして走り回っていました。それがいつからかまったく入らなくなり、このドアがまるでとてつもなく厳重な鉄壁の要塞のように少年を寄せ付けなくなってしまいました。いえ、向こうが寄せつけないのではなく、それは少年が自らそう思ってしまっただけなのでしたが。
しかし、これもまたいつからか、おばさんがいない留守番の時、少年はこのドアの封印を破り、神聖なるこの空間に侵入する喜びをおぼえてしまいました。少年は、この禁断の空間に侵入するたびに、心臓が爆発しそうになるくらい、胸が痛くなります。大好きなおばさんに知られたら絶対に嫌われるだろう、そんな行為なのですから。しかし、禁断の空間と少年が勝手に思うほど、侵入の時の緊張感と興奮は倍増します。
でも、少年はそれをやめられないのです。高鳴る胸の鼓動は背徳行為に及ぶ罪悪感のためなのか、それとも性的な興奮の期待に高鳴るものなのか、口の中や喉がカラカラに乾いているのも、また同じ理由なのか、たとえその理由付けがどうあれ、少年の次の行動は決まっています。
少年は鏡台脇のラタンの三段チェストの引き出しを震える手で開けました。そこには、少年が何度か着用したことのある色とりどりの可愛いパンティや、きれいにたたまれた白やパステル系のレーシーなスリップ、色とりどりの美しいブラジャーが、きちんと綺麗に収納されています。しかも、それは目に鮮やかな彩りの美しさだけではありません。おばさんの使っている香りの良い柔軟剤の花のようなフローラルな匂いと、少年の大好きなおばさんそのものの匂いが、引き出しを引いた瞬間に、少年の顔にふわぁっと漂い包んできます。それだけで少年は頭がクラクラしそうになってしまいます。
(ごめんなさい、お姉ちゃん。……ぼく、お姉ちゃんが大好き過ぎて、変態になっちゃったみたいです。こうして、お姉ちゃんの下着でひとり遊びすることがどうしても我慢できなくなっちゃいました。)
少年は心の中でおばさんに謝ります。謝ったから許されるものではないことは少年も承知しています。おばさんに嫌われたくはないけれど、でも、どうしてもやめられないのです。
少年はその引き出しのパンティの中から、レースの縁取りが可愛く施してあるピンクのパンティを取り出しました。ツルツルした光沢の強いサテン生地とは違い、特殊な細ゲージ編地のポリエステルトリコットですから、ポリウレタン使いの織物よりも伸縮性のある生地ですし、柔らかいけれどサラッとしていて肌触りの良いパンティです。少年はパンティの両脇を手にもって左右に広げ、右足から、……そして左足と、パンティに脚を通しました。そしてそれをゆっくりと引き上げていきます。
(……ドキドキ……ドキドキ……ドキドキ……ドキドキ……。)
(とってもきれいで可愛いパンティ……お姉ちゃん、ごめんなさい。ぼく、これからお姉ちゃんのパンティを穿きます。)
パンティをゆっくりと引き上げている間も、心臓の鼓動は心地よい高鳴りを示します。少年は大好きなおばさんの大事なところがいつも密着している生地に、自分の敏感なモノが密着しようとしている歓喜を身体中で感じていました。まだ13歳のおちんちんはそれほど大きくなく、ほどほどの固さに勃起はしていましたが、少年は自分のおちんちんをクロッチ方向の下側に押し込むことができました。すると、ちょっと見た目には女の子の股間に見えなくもありません。
少年は、普通に自宅でオナニーをする時は、勃起したおちんちんを手でしごく一般的なやり方をしています。しかし、おばさんの下着を身につけてオナニーするときは、このようにパンティの奥におちんちんを押し入れます。始めは勃起しているおちんちんも、奥に押し込まれると半勃起程度に収まります。
なぜ、そのようなオナニーのやり方になったか、……それはあの雨の日のおばさんの姿が目に焼き付いて離れないからでした。少年はおばさんの姿を思い出しつつ、自分がその大好きなおばさんになったイメージでオナニーをしていたのです。つまり、この時、少年は気持ちの上では女の子としてオナニーをしているのです。女性の下着を身につけて、女性としてオナニーをする……いわゆる下着女装オナニーをしているのでした。
パンティを穿き終えると、おちんちんとおばさんのパンティの一体感に少年は陶然としてしまいます。下半身のジンジンする疼きが心地よく、大好きな麗美おばさんから、手のひらでおちんちんを優しく包んでもらっているような妄想を逞しくして、ひとり感じていました。
(ああぁ~! お姉ちゃんのパンティ。すごく気持ちいい! あそこがジンジンしちゃう! 大好きなお姉ちゃんのあそこが、今、間接的にぼくのおちんちんに当たっている! )
太腿をこすり合わせてモジモジするだけで、クロッチに押さえ込まれた少年のおちんちんは、もうそれだけで爆発しちゃいそうです。そんな股間の疼きの余韻をひとしきり感じたあと、少年は次に真っ白いスリップを取り出しました。それは、裾に花柄のレースが繰り返し並んでいる綺麗な純白のブラスリップでした。
(お姉ちゃん、ごめんなさい。次はお姉ちゃんのスリップを着ます。……ぼく、お姉ちゃんのスリップ、どうしようもなく大好きで、……ほんとにごめんなさい。)
少年は、おばさんのタンスにある様々な下着を見て、ランジェリーの種類の多さと用途の違いを図らずも勉強しました。……というか、自然におぼえてしまいました。あの雨の日、おばさんは普通のスリップを身につけていましたが、それとは別にブラジャーと一体化したスリップ、ブラスリップというものがあることを少年は知りました。ブラスリップはまるでブラジャーを付けているような軽い締め付け感が心地よく、同時に胸パットのお陰でバストシルエットを自動的に形作ってくれます。そのため、全体的なシルエットも美しく、おばさんの鏡台の鏡に姿を写して、いろいろな可愛いポージングをするのも少年の楽しみのひとつとなっていました。
おばさんの下着にはキャミソールもありましたが、少年はより女子気分が味わえて、下半身のスカート部分が一体になっているスリップが、やはり大好きでした。それに、だいいち、あの時のおばさんの姿がスリップでしたから。
まず、きちんと畳まれたスリップに頬ずりすると、しなやかな滑らかさの中に、ひんやりした心地よさが感じられ、麗美おばさんが使っている洗剤の良い香りとおばさん自身の香りが、更なる少年の興奮を誘います。
(あ~っ、お姉ちゃんのスリップ、気持ちいい~、しゅるしゅるして肌触りいいよ~! 大好きなお姉ちゃんのきれいな身体をいつもぴったりと包み込んでいるスリップだぁ! )
少年のスリップに対する性衝動は、ただ単に頬擦りするだけでは収まりません。少年はスリップの肩紐ストラップを両手で持ちあげ、目の前で広げました。そして、そのスリップの純白のトンネルに、片足ずつ脚を差し入れます。その後はするするとストラップを上に引き上げて、自らの腕を通して両肩に掛けました。しゅるしゅるとした肌触り、そしてひんやりする生地の接触感で、少年はドキドキとした興奮と、パンティに押さえつけられた股間のズキズキする疼きをじんわりと堪能していました。
(あ~っ、お姉ちゃんのスリップ、ひんやりしてサイコー! 今、ぼくはお姉ちゃんと一体になっているんだよね! 気持ちいい! )
全身が大好きなおばさんの香りに密着して包まれているような感じから、おばさんに優しく抱きしめられている妄想をたくましくしていきます。ついさきほど、玄関でおばさんから抱きつかれたことを思い出しながら、両腕はスリップの上から下腹部や胸、脇の下を触りまくり、スリップの感触と触られている感触を楽しんでいます。
スリップの型はちょうど洋服のワンピースを着ているようなもので、スカートをひらひらさせている感じが、まるで女の子になったような気分にさせてくれるようです。少年はスリップの裾とそこから伸びている自分の脚の姿にも見とれていました。スリップの裾が自分の太腿に当たる感触が嬉しくてフリフリさせながらクルクルと廻ったりしています。動き回ることで出来るなだらかで柔らかなドレープの生地の波打ちが、女性らしいフェミニンな感じを想起させて、少年の興奮を更にかきたてます。
更に、ブラスリップという名前からも分かるように、ブラジャーのような強い伸縮による軽い拘束感が、胸と背中にしっかりと感じられて、ブラジャーを着用している状態に近い不思議な興奮を誘います。男性用下着からは厳密に区分されたブラジャーという女性をシンボリックに表徴している下着のイメージが、少年に更なる興奮をもたらしているのかもしれません。
もちろん、男性である少年には乳房がありませんから、2つのブラカップの中には別のパンティを入れて形を整えています。そこから、おばさんの鏡台に写る自分の姿に少年は更なる興奮をかきたてられていました。ブラカップの上側半分には綺麗なレースがあしらってあり、下側半分は光沢のあるサテン生地で、そのサテン生地の膨らみに大好きなおばさんのバストをだぶらせて見つつ、少年の興奮はいやが上にも高まっていくのでした。
「あぁぁぁぁ……レミお姉ちゃん、気持ちいい……レミお姉ちゃんのスリップとパンティ、気持ちいいよぉ……。お姉ちゃんから抱きしめられているみたい。」
少年は右手で右胸のブラカップをさわさわと優しく触りつつ、左手でスリップの上からぽっこり膨らむパンティ部分をすりすりと触り、軽くつまんでモミモミと揉んでいました。その姿を鏡台に写し眺めつつ、更なる興奮のボルテージを高めていきます。
時間があれば、おばさんの可愛いワンピースやスカートを着て、ひとりファッションショーをやって、鏡に映る首下のおばさんの姿に見とれたりもしていました。でも、この日はもう我慢できなくなってしまいました。すぐにでも出したい、そんな気持ちだったのです。
「レミお姉ちゃん、……ぼく、もぅ我慢できないよぅ……。ぼく、出したくて……。」
そうつぶやきながら、少年はおばさんのベッドに横たわりました。
「お姉ちゃん……、レミお姉ちゃん……。」
少年はおばさんの名前をつぶやきながらスリップの上から股間と胸をまさぐってオナニーにふけり始めました。いつも呼んでいる『レミ姉ちゃん』『レミねぇ』より、『レミお姉ちゃん』という呼び名を声に出している方が、思い切り甘えた気持ちになれるようで、なぜか少年には不思議とゾクゾクとしてしまうようなのでした。
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