第25話 やりすぎた少年

(これまでのあらすじ……)


愛するおばさんとの辛い別れを経て、大人の階段へ一歩を踏み出した少年の前に、ふとしたことから気になる女子生徒が現れます。少年は中学生活の中で、次第に少女への思いを募らせていきました。そして、少年は中学卒業を機に、少女へ思いを伝え、少女はそれを受け入れてくれました。少年の目の前には少女とふたりのバラ色の高校生活が広がっていたのでした。そして始まった高校生活、しかし、少年には少女には言えない淫らな妄執と性癖があったのです。ある日のこと、ふたりはいつものように放課後の時間を少女の部屋で過ごしていました。そして、少女が忘れ物をコンビニへ買い物に行った隙に、とうとう少年の悪い性癖が出てしまいました。少女の下着をあろうことか盗んでしまったのです。そして遂にその少年の性癖が少女の前にさらされる時が訪れたのでした。しかし、少女の反応は少年の想定を遥かに飛び越える有り得ない蛮勇で少年に応えたのでした。少年は少女の勇気に気おくれしながらも少女の下半身へと抱きついていきます。


**********


 少女のスカートの中、それは男子中学生や男子高校生にとって魅惑の聖地であり、踏み込むことの許されない禁断の園なのでした。誰もがその中での戯れを夢見、そこに隠された魅惑の秘密を垣間見ることに憧れていたのです。


 ある地方の方言に「腰巻きかぶり」という言葉があります。腰巻きとは着物の下に付ける和装下着の一種で、スカートの下に付けるペチコートのようなものです。つまり、「腰巻きかぶり」とは、いつも母親の着物の裾に隠れた臆病者を揶揄した言葉で、転じて、妻に頭の上がらないだらしない亭主の意味に使われます。女性の着物の中、スカートの中に隠れてばかりいる臆病者というわけです。


 とはいえ、男というものは子供の頃から女性の下半身に対する回帰意識が強いのではないでしょうか。自分の存在の源を、無意識の内にそこへ感じ取っているものなのかもしれません。そういう意味で、着物の中、スカートの中へもぐりこむという表現は、男性がこの世に生を受ける前の、母体の羊水の中という絶対的安心安全な処への回帰意識を表しているのかもしれません。


「あなたのスカートの中で遊びたい……」そんなドキッとするキャッチコピーのCMが流れていた時もありました。しかし、少年は今まさに少女のスカートの中で遊んでいるのでした。


**********


 少年は官能の興奮の渦中で、少女から「服は脱がさないで」とお願いされたことも忘れ、少女のパンストに手を掛けてしまいました。その少女のお願い自体もかなり間抜けなものではありますが、勇気を振るった少女の切なるその言葉を、いったい誰が笑えましょう。


 少年は、結果的に少女の言葉を破ってしまいました。しかし、初めての行為に緊張感マックスの少年がそうなってしまったことを、いったい誰が責められましょう。まったく未経験の童貞と処女の喜劇が演じられただけのこと、それは世間ではよくあることなのです。


 少年は、片手で少女のお尻をまさぐりつつ、別の片手は少女の腰やウエスト部分をまさぐりながらパンストを引き下げるべく、パンストの取っ掛かりを探していました。


 しかし、今までオナニーすら満足にしたことのない少女の方は、初めて感じるおのが秘所への執拗な責めに完全に我を忘れてしまっていました。ずり下げられつつある自分のパンストのことに少女は気付きもしませんでした。まさに身の貞操の危機であるという事実に、まったく気付けなかったのです。


(チュバッ、レロレロ、ツンツン、レロレロ、チュバチュバッ……。)


「あぁぁ……ん……んん……ハッ……んん……ハッ……。」


(あぁぁぁ、なんなの……、こんなの……、もう変になっちゃう……。大人になったら、みんな、こんなことするの……。)


(あぁぁぁぁ、理恵子……理恵子……理恵子……もう、君の匂いのトリコになって、止まらない……。もう、我慢できない……。)


 少年は取っ掛かりを見つけると、パンストをくるくると巻くようにずり下げ、少女の腰部があらわになるくらいに、適度に下の方へと脱ぎ去らせます。少年は少女のパンティを直に触れるようになり、より少女の肉肌に肉薄しました。


 黒いパンストに隠れていた少女のパンティがあらわになると、少年の興奮はいよいよ最高潮に達しました。初めて目にする女性のパンティです。中学生のあの時、麗美おばさんの股間を、こんなにまじまじと見ていたわけではありません。


 そのパンティは、純白の地色に控えめな若干のレース飾りが付いていました。素材はポリエステルで伸縮性のあるトリコット生地で、スリップよりは厚めの生地で、サテン生地ほどではありませんが、それなりに綺麗な光沢がありました。


(あれだ! あのパンティだ! なんてしなやかで柔らかく、光沢もあり綺麗で、なんて気持ちいい手触りなんだ。)


 ぷっくりとした少女の大陰唇を包み込んだクロッチは、ポッテリと膨らんでいます。柔らかいその肉は真ん中が谷間になっているように、縦2列に柔肉の膨らみが並んでいます。


そこがどうなっているのか、少年にとってそこはまさしく未知なる領域です。しかし、そこからは少年をいざなう蠱惑の香りが発散しています。少年は思わずその大陰唇の谷間に鼻先を沈めて、まるで犬にようにグリグリとなすりつけていきます。


「ああっ! ……あっ! ……あんっ! ……ああっ! 」


(やだ……やだ……。ぼーっとして、何もできない……。)


(柔らかい、柔らかい肉を感じる……、それに熱い……。)


 更に、少年にとっても、パンストに覆われている時よりも、格段に手のひらに感じるお尻の肉質感が全然違います。ピンと張ったパンストに覆われていると、お尻の頬を十分に揉みしだくことができませんでしたが、パンストがなければ、パンティの上からでも柔らかく弾力のある少女のお尻をしっかりと揉みこむことができます。


 前からはパンティに直接唇を近付け、クロッチから少女の股間に密着して、後ろからはお尻をしっかりと揉み揉みして、確実に少女の声は大きさを増していきます。


 少女のクロッチは生地が二重になっていて、女性の敏感でデリケートな部分を、他の部分よりもより厳重に保護していました。しかし、初めての経験で敏感になっている少女にとっては、いかに二重生地になっていようと無意味で、激しい感覚に襲われているのは仕方ないことでした。


(チュバッ、レロレロ、ツンツン、レロレロ、チュバチュバッ……レロレロ、レロレロ……。)


「ああん! ……あん! ……んん……あっ! あっ! ……あん! あん! ……んん……。」


(……もお、だめ……、声が、声が、出ちゃう……。)


 初めて経験する官能に、既に気持ちもトロトロになっていた少女でしたので、パンストが脱がされていたことにも、まったく気付きませんでした。しかし、今度は、それまで以上に、股間の敏感な所に対する刺激を強く感じるようになりました。


 もはや、少女はその激しい官能に、声を上げることを止めることも出来ません。確実に言えることは、その少女の可愛い喘ぎ声は、少年を更なる興奮に導くことでしょう。そして、その行為はいよいよエスカレートして行かざるをえないのです。


(チュバッ、ジュルッ、レロレロ、チュバチュバ……。)


「ああん! ……あん! ……あっ! あっ! ……あん! あっ! ……。」


 少年の舌は次第に少女のパンティからはみ出し、パンティラインに沿った股間を舐め回しています。少年の指でずらされて、クロッチからはみ出した少女の両脇のぷっくりした柔肉に、少年は吸い付き舌を這わせます。少年の舌は、まだ僅かの部分ではありますが、確実に少女の一番恥ずかしい場所の肌の一部を、直に這いずり回っているのです。


(チュバッ、チュバッ、ジュルルルッ、レロレロ……。)


「あん! ……ああっ! ……あっ! あっ! ……あん! あっ! 」


 くるくると巻き下げたパンストが、少女の両足を拘束していますので、それほどには少女の足を開かせることはできませんでしたが、指をパンストの内側に差し入れることは問題なくできました。


 パンティの端に舌先をずらした少年は、プリーツスカートの裾をはだきながら、右手の指をお尻から前に移し、クロッチにプックリと出ている大陰唇の谷間に這わせていきます。クロッチに縦に出来た谷間に沿って指先を上下に動かしていくと、今度は何か違う音がしてきました。


(クチュッ……クチュッ……ニュチャッ……ニチョッ……)


「あ、あんっ! あんっ! ……ぁぁあっ! ……あんっ! ……」


(あぁぁぁ……、多分、ここにぼくを狂わせるものがある、じんわりと理恵子の汗が、熱いものが出てくる……。いや、汗だろうか……何か、もっと違う何かが溢れてきている……。)


 何か、濡れタオルでもさわっているような不思議な音、水分を含んだ湿ったような音がします。しかも、クロッチの谷間に這わせている指先がどんどん熱くなり、じっとりとしてきました。


 更に、少年の唾液とは違う、内側からしみ出してきたとしか思えない液体によるシミが、クロッチの表面の、その谷間にあたる付近にあらわれ出してきました。


 少年は、青年誌あたりで収集した情報をフル動員して、指の動きも加えて、一心不乱に舐め回します。


 ……正面から舌を上下に舐め回し、


 ……顔を横にして、谷間に沿って舌を左右に舐め回し、


 ……舌先を固くして、谷間のあちこちや、噂に聞く突起物というものをツンツンと、


 少年は、マニュアル書よろしく、几帳面に教科書通りに実践します。そんな若葉マークの少年の拙さではありましたが、初めての経験に、少女はもはや悶え狂っていたのでした。


「ああん!……あん!……あっ!……あっ!……あん!」


(チュバチュバ、レロレロ、チュッチュッ、レロレロ)


(クチュッ……ニュチュッ……チュプッ……ヌチュッ)


(しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ…)


 いつのまにか少年は片手で自分のものを取り出し、理恵子の股間に顔を埋めながら自分のものをしごき始めていました。


 既に少年のペニスは固く太く勃起していて、何か我慢できないように、何かを待ち望むように、ピクピクとびくついているのでした。


 その間も少年の舌と指先は、少女の大陰唇を凌辱しまくります。鉄の匂いにも似た香りに混じり、何とも言えない匂いがどんどん少年の鼻腔に広がっていき、指先にも湿り気が伝わってきます。


その匂いと湿り気が、女性特有の経血やオリモノや分泌液などの匂いと湿り気だとは、少年に分かる筈もありません。ましてや、生理後のオリモノの多さを気にして、その匂いに気付かれることを恥ずかしがった少女がコンビニに買い物に行ったとは、少年には知る由もありません。


それなのに、帰って早々に少年から声を掛けられて、少女がオリモノシートを身に付けそびれたために、そのオリモノ臭が少年の興奮を余計に誘ったのは、少女にとっても皮肉な結果でした。少年にとっては初めて嗅ぐ女性特有の汚物臭だったのかもしれません。しかし、少年にとって、愛する少女の中から分泌された液体にまつわるその臭いは、これ以上ない神聖なものとして認識されたのです。


「あん! ……あん! ……あっ! あっ! あっ! ……あん! あぁぁっ! ……。」


 いよいよ我慢出来なくなった少年は少女のパンティに手をかけようとしました。


(この中に、理恵子のオマンコがあるんだ、もう、我慢できない! 理恵子のオマンコが見たい! 理恵子のオマンコをじかに触りたい! )


 少年は、少女との約束も忘れ、理性もなにもなく、ただ自らの本能の赴くまま、少女の腰を包み込む最後の一枚の生地に手を掛けたのでした。しかし、少年の悪行もそこまででした。運命の神、愛の女神アフロディーテは、それがいかな童貞少年の行き過ぎてしまった悪戯にせよ、それ以上の行為をなすことを、まだ許してはいなかったようです。


 少女のパンティのフロントの端に少年の両手が掛かったその時、少女は自分の腹部の素肌に、直に少年の指先の感触を感じたのです。少女にとって、それは唐突でした。


 そこで、ようやく少女は、パンストが脱がされて、パンティがあらわになってしまっていることに気付きました。


「え! ……な、なにっ! えええ! ……しんちゃん、いや! それ以上は……。だめえっ!」


 少女は、思わず反射的に少年の身体を突き飛ばしてしまいました。そして、お互いの身体を引き離した時、少女は初めてそこに露出されている男性自身の性器を、直接、目にしてしまいました。少女にとっては、初めて見る、男性の性器でした。


「キャッ! 」


 それは、少女が考えていたものとはまるで違いました。卵を斜めに乗っけたような、扁平な頭をしています。胴体の短い蛇が少年の股間に生えているようにも見えましたが、それは恐ろしい事に、口が縦に裂けていて、とても蛇とは違います。まるでエイリアンのような未知の生き物がそこにいたのでした。


 少女は思わず目を真ん丸く見開いて、両手で口を押さえてしまいました。


(……あたし、しんちゃんの……見ちゃった! ……。)

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