四羽目 ドッキリ大作戦☆

スケベ三人衆はジリジリ近づいてくる。


私は目のハイライトを消してナイフを取り出す。


ちょっと演じようか。


テーマは、教育された暗黒召喚士。


「敵性反応確認....殲滅します...」


えらく冷たく無機質な声でゆらゆらしながらナイフを懐から取り出す。


男三人衆は私の予想外の行動に動揺するが直ぐに気を引き締める。


この人達は結構ランク高いのか?


まぁいい、ドッキリ継続だ。


「そんなチンケなナイフでどうするつもりだ。三人に一人で勝てるわけないだろう?せっかくだから三人でいっぱい可愛がってやろう」


「全くこれだから素人は。初めては貰ったな」


「そんな物騒なモノより俺達のモノを握って見ないか?」


下ネタが容赦ないね、君ら。


量産型やろう系主人公だったらもう一刀両断しているところだって。


んな事王道だから面白くないし私はやらないがね。


そう思いながらセリフと共に手をナイフで深く切って血を出す。


「召喚....開始....」

ザシュッ

ビチャビチャッ


「なッ!?」

「マジかよ⁉︎」

「コイツヤベェよ...!」


こんな様子を見ていた周りの冒険者も血の気が引いているようだった。


床に落ちた大量の血は魔法陣をひとりでに描いて赤く禍々しい光を放つと同時に魔力の強風が発生する。


魔法陣から光が溢れると一瞬で収まった。


しかし魔法陣のあった場所にはSランクモンスターのジェネラルアンデッドが8体いた。


ちなみにこのモンスターは一体に付き最低でもSランクが三人がかりで相手しないといけないのだが、残念ながら現在始まりの街にいるS級冒険者は、一人もいない。

そしてそんな状態で次にどんな反応があるか。


「「「......」」」


三人衆は失禁しながら白目を剥いて気絶している。


八体のジェネラルアンデッドの威圧を受けたらそうなるか。


ジェネラルアンデッドは私を守るように囲んで妖しく光る剣を構える。


周りの冒険者は絶望と言った表情で立ち尽くしている。


わー、こんなにたくさんの人がレイ◯目になるの初めて見たぁ〜。


にしてもこの子達が召喚獣だって忘れているな?


いつまでもこんな空気にしていられないので目にハイライトを戻して声も可憐な天使ボイスに戻す。


「全員、剣を納めて私に忠義を示せ」


すると命令通りに納刀して、片膝立ちで右手を胸の前に添えて頭を下げる。


その様子を見たお陰か、正気に戻る冒険者が増えてきた。


だが、私に対する視線に畏怖を感じる。


ま、いっか。


どーせ始まりの街だし大丈夫!

(フラグじゃないよ!)


フラグだと思った人の家にジェネラルアンデッド8人隊がご訪問に向かいます。

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