カカオ200パーセント。

被害者X

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俺はクズだ。

それは生まれた時から決まっていた。

…別に親が俺に虐待をしているわけではない。

むしろ、俺が虐待をしているのかもしれない。

仕事で疲れた身体で毎日朝早くから作ってくれる弁当をたまに食べずに捨ててしまう。

学校では勉強もろくにせずに成績は下の下、挙句の果てに親が呼ばれることもしばしば。

バイトでは失敗ばかりで周りからの信頼もゼロ。

せっかくできた彼女にもそれを話さずに己自身を偽っている。

「いつか話そう」

そう思っていても、彼女の優しさに自分の心を甘やかしてしまう。


そんなつまらない話を100人にも満たないフォロワーに投げ捨てた。

その瞬間にバカバカしくなった俺はスマホを放り、彼女に 「愛してるよ」 と告げる。



───────

─────

───



私はクズなのかもしれない。

私の彼氏程には満たないとしても、かなりのクズと言えてしまうかもしれない。

私は、惨めでクズな男の子が好きだ。

自分を嫌って自分から逃げ場を無くすくらいのクズが大好きだ。

今、私に甘えている彼のツイッターのアカウントは知っている。

アカウント名こそは言えないけど、アカウント制作日は20ーー年ーー月ーー日、フォロー数はーーー人、フォロワー数はーーー人、総ツイート数はーーーーー、1時間にツイートする数は平均でーー回。

もちろん、知っているのはツイッターだけじゃない。

彼が私に黙っている秘密は全て知っている。

人間関係が上手くいかなくて今にも自分の胸を潰しそうになっていることも、ツイッターでは"1度も口にしなかった"過去にネット上で尻軽女と3回も付き合っていたことも。

私はそんなクズな彼が世界一大好きだ。

だから彼のことはなんでも知っている。

彼は私に「愛してる」と言ってくれた。

だから、私は彼が私なしでは生きていけないようにする。

早ければ、 今 す ぐ に で も 。

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