第4話 2017年11月10日(金) 第632回放送分オープニングより
「なんかさ、年だよね俺も。36歳っていう年齢でこういう愚痴を言うのが正しいのかどうかわかんないけど、確実に老いてるよ。疲労の回復が遅いとか怪我の直りが遅いとかそういう事じゃなくて、頭が固くなり始めてるんだよね。俺の歌が売れないのはただ俺に才能がないからしょうがないんですけど…そこで斎藤君うんうん言うの違うからね!もう少し俺を労われよ!ガラスのハートなんだよこう見えて。プリマドンナよろしくみんなの前で華麗に踊った後は泣いてるからね!貧弱なバレエのイメージだなホント。まあでも怖いよね。自分がこうやってああはなりたくないって中高生の頃思ってた親父にどんどん似ていくわけだから。ってことは最終的に会社の金をフィリピンパブの女につぎ込んだあげく国外逃亡するんですけど。最低だな俺の親父!」
(2020年11月14日7時00分更新分ウェブメディアサイトより抜粋)
・「彼が誰だったのか教えて欲しい」変死の人気DJ所属事務所社長異例の呼びかけ
まさにフーズ・フーならぬフールス・フーだ。
突然の死から三週間。ミュージシャン、というより深夜ラジオの人気DJとして人気を博したフールス古谷について、所属事務所の社長と古谷を見出したラジオ局のプロデューサーが十三日会見を開いたが、「亡くなった古谷の個人情報についてご存じの方がいたら連絡して欲しい」という耳を疑うような内容であった。
事務所社長によれば、フールス古谷は本名「古谷三郎(ふるやさぶろう)」。1981年5月30日埼玉県生まれの39歳と自称し、公式のプロフィールにもそう掲載されていたが、それらは全てでたらめであった可能性が高いという。
「彼がかつて申告した本籍地の住所のあった場所にも確認しましたが、存命なはずの両親や家族なども全く住んでいなかった」というから驚きだ。
なぜそんなとんでもないデタラメがこれまで確認もされなかったのかという記者の問いかけに「コンプランアンス的にはアウトかもしれないが、所属する際に彼が言っていることが嘘かもしれないなどとは思った事もなかった。オーディションで所属したわけではなく、こちらの中村氏(関東ラジオプロデューサー)の紹介だったので疑うなど思いもよらなかった」という事務所社長に対して中村プロデューサーも「古谷とは十五年前に偶然知り合った。面白い男だと思ったので新しいラジオ番組に起用しようと思い、その際無所属なよりはどこかに所属させた方がいいと思い知り合いの社長にお願いした。こんな事になって申し訳ないとは思うが…」と困惑しきりといった様子。
死体が見つかったマンションからは古谷以外の人間が住んでいた痕跡はなく、古谷がラジオでも話していた妻も存在していなかった可能性が強いという。
長年ラジオでタッグを組んでいた中村氏は「ラジオのトークではいい加減な話やデタラメを言う事も多かったが、彼の過去や生活が全部嘘だったかもというのはさすがに信じられない…」と会見中絶句する場面も見られた。
また古谷の年齢に関して「監察医の方から聴いた話では、年齢も39歳ではなくおそらく50歳を過ぎているのではないかと言われた」とさらに驚くべき事実も。
スキンヘッドにサングラスをかけ、派手なバンダナや帽子をかぶり年齢不詳だったフールス古谷だが、それらは年齢を隠すためのファッションだったかもしれない。
会見では古谷の顔写真をCGで髪の毛を付けたり若く見せた合成画像も公開され、「こういう顔に見覚えのある人は連絡してほしい」と呼びかけた。
死後三週間、遺体は既に火葬されたそうだが、社長は「出来れば遺骨は家族に引き渡してあげたい」と最後に話した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます