第7話:スライム育成
「パトリック卿、一歩でも動いたら殺すぞ。
パトリック卿の愚かな言動が、内乱を引き起こすと覚悟されよ」
俺の護衛騎士がパトリック卿を脅迫している。
ああいう言い方をしたら、パトリック卿も俺を尾行する事などできなくなる。
スライム研究は俺のライフワークだし、研究以前に楽しみだから、誰にも邪魔されたくないのだ。
王立総合学園には、訓練用の専用魔境と専用ダンジョンが付属しているからこそ、俺は危険を顧みることなくここに来たのだ。
「みんな、無理しないで食べることを優先しなさい。
でも毒を食べる時には量に気をつけて、死なないようにね」
俺は魔境に入ってスライムを自由にさせた。
王国軍と戦いになった場合を考えれば、いや、俺を殺そうとする者が現れた時でも、毒に特化して進化したスライムがいれば、俺は安心できる。
特にビッグスライムに合体統合させたポイズンスライムがいれば、大抵の敵から身を護ることが可能だと思う。
「ぶっぎゃアアああ」
猪が屠殺される時にあげるような悲鳴が聞こえてきた。
ここは魔境だから、恐らく魔猪の悲鳴だと思う。
少し食べてみたい気もするが、今はスライムの進化過程を知りたいし、スライムの数を増やしたい気持ちの方が大きいから、獲物は全部スライムに食べてもらう。
特に知りたかったのが、魔素が濃厚と言われる魔境のモノを食べた場合のスライムの進化だ。
「お帰り、美味しかったかい」
1000匹以上の通常種スライムが合体統合した、ヒュージスライム3匹が俺も元に帰って来た。
1匹の体内には魔猪が内包されているから、今から徐々に消化吸収するのだろう。
決まった食材をどれくらいの量を食べさせれば、特殊個体に進化するのかが分からないから、その辺も細かく計算しなければいけない。
「ああ、お前達はバラバラで毒持ちを探していたのか」
ポイズンスライムは、ヒュージスライムにもビックスライムにもならず、1匹の状態で魔境の毒草や毒キノコを探していた。
普通種のスライムなら、簡単に他のモンスターに喰われてしまうのだが、ポイズンスライムは毒を内包しているので、戯れに殺されることはあっても捕食される心配がとても小さいのだ。
だからポイズンスライムに外周を護ってもらって、その中に普通種のスライムを放てば、個々の弱いスライムでも安心して食料を探すことができる。
「餌が取れなかったスライムは分離して好きなモノを食べてきなさい」
「保有スライムの種類と数」
ベビースライム :758匹
スライム :3457匹
アシッドスライム :55匹
マジックスライム :58匹
ポイズンスライム :1354匹
ポーションスライム:107匹
ウッドスライム :134匹
ロックスライム :212匹
ブロンズスライム :17匹
アイアンスライム :21匹
シルバースライム :7匹
ゴールドスライム :5匹
「スライムの種類」
ベビースライム :成体になる前にスライム
スライム :通常種の基本スライム
アシッドスライム :酸が強くなり消化能力に優れ酸弾を吐くスライム。
マジックスライム :魔力量の多いスライム
ポイズンスライム :毒を生成するスライム
ポーションスライム:薬草を食べさせてポーションを精製ができるスライム
ウッドスライム :木を食べて硬化したスライム
ロックスライム :岩を食べて硬化したスライム
ブロンズスライム :銅を食べて硬化したスライム
アイアンスライム :鉄を食べて硬化したスライム
シルバースライム :銀を食べて硬化したスライム
ゴールドスライム :金を食べて硬化したスライム
ビッグスライム :スライムが百匹合体統合した強力なスライム
ヒュージスライム :スライムが千匹合体統合した強力なスライム
ロードスライム :スライムが万匹合体統合した強力なスライム(予測)
キングスライム :とても強力なスライム(予測)
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