第2話 二人きり

「なるほど、インターホンが押せないわけですか」

いちほはそういいながらオレンジジュースを飲む。

「すまない。が、なんで俺はお前の家にいるんだ?」

こいつは小犬丸いちほ。俺と同じ中学三年生だ。成績優秀で運動神経抜群、おまけに面倒

見のいいロリお姉さんタイプの美少女で、男子にモテる。ただ、変な奴で、女子からは距離

を置かれている。何にしろ、俺からしたらめんどくさい奴でしかない。そして、こいつは俺

がインターホンを押せないで困っているところを、それなら自分の家へと、さらに困らせる

こととした張本人だ。

「なんでインターホン押せなかったらお前の家なんだよ。代わりに話してくれるとかない

のかよ」

「しょうがないじゃないですか。私も押せないんですから」

お前もか。

俺は後ろへ反り、床に寝転がる。しかし、俺がここにいて問題はないのだろうか。

「いちほの親は男子連れ込んだりしても怒らないのか?」

俺は気になって小犬丸に聞く。

「連れ込むとは口が悪いですねぇ。両親は遠方へ赴任中です。ここは今、私たちだけです

よ。」

こいつと二人きり。恐ろしい、怖い、何よりめんどくさい。

やべ、気分悪い。

「ちょっとトイレ借りるわ」

「はい、階段降りて右手です。漏らさないでくださいよ」

小犬丸は笑いながら言う。

「ああ、わかってる。」

何だろうな、こいつとは気軽に話せる。

俺はふと昔のことを思い出した。



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第二話です!

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引きこもりガールフレンズ @ss0730

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