第10話 クリスマスプレゼント
「ねえ、裕唯」
「何?」
「裕唯は、彼の事……」
「彼?」
「瑠惟君」
ドキッ
名前を聞いただけなのに胸が大きく跳ねる。
「あー、彼がどうしたの?」
「私、彼と別れたんだけど…自分の気持ち伝わっていなかったみたい……カッコイイばっかりで…想いって大事だなぁ~って」
「そっか…」
「ねえ、裕唯は、瑠惟君の事どう思ってるの?」
「えっ? 別にただの友達だし」
「本当に?」
「うん」
「素直じゃないなぁ~」
「えっ!?」
「本当は好きなんでしょう?」
「ううん」
「嘘だ!本当は好きで仕方がないんでしょう?」
「大丈夫だよ」
「分かった。クリスマスプレゼント買いに行こう! 高くなくて良いからクリスマスに自分の想い瑠惟君に伝えよう!」
「ええっ!?」
「裕唯、違うとか大丈夫とか素直に認めないから強制だからねっ!」
「ま、待ってよ!私なんか相手しないよ。だって喧嘩友達に過ぎないのに」
「喧嘩友達だからこそ、自分の想いに気付かないか、意地張って素直になれないんだよ!」
「………………」
「瑠惟君に想いがある、ない、にしても裕唯は、瑠惟君に想いを伝えるべきだと思うよ?」
「………………」
「裕唯、奥手だし、告白したり、されたりするものの意地張って強気な事を言ったりして素直になれない事位、この希誉花様には分かってるんだからねっ!」
「希誉花……」
「一歩踏み出そう! 裕唯。あれだけカッコイイ瑠惟君なんだよ?裕唯は、可愛いんだしお似合いと思うよ。自分曝け出せる相手が瑠惟君にも良いと思う。裕唯は、瑠惟君に自分の想い知ってもらおう。私は違うって事伝えよう!」
私は、日を改めて希誉花と街を回る事にした。
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