第4話
薫は、空間収納を経由することで、電子マネーを入金する事に成功した。また、出金も同様に行う事が出来た。
結果として、電子マネー5,000円分が、5,000CPとなっている。なお、スマホには電子マネー5,000円を残している。
【両替】は、100CPに対しSPが1SPとなった。つまり、最低100円で1SPにしかならない。SPからCPへも可能だ。
現在、薫の所持しているSPは、100,000SPなのだから、現金に交換すれば、1千万円を所持しているのと変わらない。
無駄遣いしなければ、お小遣いに困る事は無いといえよう。
「日本円に交換するよりも、SPで買い物した方が断然良いわ」
薫は、【武器】【防具】【魔道具】【薬類】【素材】【雑貨】【食品】と見て来て、現在は【従魔】の画面を見ている。
仮に【従魔】を購入しても、【魔道具】で購入できる[従魔の鈴]か[隷属の戒め]を使用し従属させる、若しくは、テイミング系のスキルを使用して従属させる必要があるそうだ。
現在はキャンペーン期間(今日から30日間)を謳っていて、全商品9割引の破格の値段で購入できるのだ。しかも、売る場合も5割増での買い取り中だ。
試しに、1,000円のラノベを売るとすると、25SPで売る事が出来る。売れるだけで驚いたが、もはや中古品なのに購入価格よりも2.5倍も高く売れる事に即決で売り払った。
肉親からのプレゼントを、何の躊躇いもなく売り払う薫であった。
「あ~~、迷うなぁ~。猫娘と鬼娘と淫魔娘。みんな欲しいけど、猫が88,000、鬼が89,000、淫魔が90,000って、高いっつーの!」
無料で手に入れたポイントと9割引と言う破格な値段でさえも、従魔は高額な様だ。
実際は、☆☆☆のメス型が高額なだけであるのだが、年頃の少年である薫には、オス型よりも断然メス型が良いらしい。しかも、見目麗しい系がお好みのようだ。
薫にとって、☆や☆☆は選択肢に入らないようである。やはり、購入するなら最上級がいいと思う薫は、俗物感があり凡人の域を出ないようだ。
薫が悩んでいるのは、従魔を購入するとなると、従属させるためのアイテムも必要となるため、そちらも購入するとなると残りSPがほぼなくなるからだ。
薫は、【武器】【防具】【魔道具】【薬類】で、それぞれ10,000SP分の商品を購入する気で目星を付けていたのだ。【従魔】を見るまでは。
薫は、等身大モードで表示されている淫魔娘をじーっと見つめている。
「ううっ……ふぅ~。……こりゃ、金策が必要だな」
賢者タイムに突入した薫は、すっきりした顔で呟いた。窓を勝手に開ける事も出来ない室内で、少年はすぐにやって来る未来(ナース)を考えていなかった。
ステータス画面へと戻った薫は、自身のスキルを確かめるべく空間拡張レベル1をクリックした見た。
予想した通り、スキルの説明が表示された。
・空間拡張レベル1 任意の空間を少し拡げる
「少しって、どのくらいなんだ? 曖昧な表現は勘弁してくれ」
薫は、ぼやきつつも次のスキルと確認する。
・空間収縮レベル1 任意の空間を少し狭める
「まあ、当然の結果か。実験しないと、どの程度拡張したり収縮するのか、見当もつかないな。次だ次」
・スキル改造レベル1 手持ちのスキルを改造する。同レベルのスキルが対象となる。
「ユニークスキルって事は、僕だけしか持ちえないって事であってるよな。若しくは、僕の職業限定ってところかな。改造って響きは、ちょっと心が躍るな。でも、改造する前に元のスキルの効果をきちんと確かめてからだよな」
薫、いきなりスキルの改造は行わない様だ。慎重な面も持っているようだ。
・究極空間収納(∞) 収納容量無限。究極空間収納内で個別の空間を複数作り出すことも可能。中の時間は基本だと経過しない。生きているものを入れる事は基本的には出来ないが、生き物が活動できる空間を作ることで、使用者本人も含め、出し入れや出入りする事が出来る。半径1km以内で、出し入れ可能。要視認。
「まじかぁー。レベルがなくて(∞)だから、チートスキルになってるわー、これ。見れれば、出し入れ可能ねえ」
薫が思いついたのは、千里眼のような遠くのものを物理状況を廃して見るスキルである。
さっそく薫は、スキルポイントをクリックし画面を変更した。
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