ファルナと飯の日々その四

 ファルナはいつも通り俺に飯を創れと願う。


 今日はビーフシチューとカレーライスとクリームシチューを全て食べたいと願っていた。


 なので炎舞で全部混ぜた。


 炎の力をフルに使い、全てのルゥを溶かすこと、十分ほど……


 ビーフなのかカレーなのかクリームなのかよくわからんものが出来上がった。


 ファルナはそれをうまそうに喰っていた。


 俺も意外にありだなと真似して連日創っていたら癖になった。


 そして、そのまま次の日……バイトの日を先延ばして、次の日にしてもらったので今日は一日いれる。


 訓練しつつ、ご飯を創り、昨日のビーフカレークリームシチューを喰いながら、考える。


 リポップはどこまでいけばリポップしなくなると……


 考えろ……レッドバイソンくらいなら体が慣れてきた。


 敵を倒す訓練もさまになってきた。


 棍棒だけで倒せるから、リアル感は薄れているように感じるがな。


 でも飯を喰い放題な空間なのは良いがな……


 そんなことでスイーツを作っている。


 はちみつを採取してきて、店ができたので、そこで買い物した。


 お金の代わりにファルン通貨なるゲーム専用通貨がモンスターの素材と交換できる。


 モンスターの装飾品とか肉とかを店に渡せば、ファルンを手に入れられる。


 ファルン……完全にファルナから取っている……まあいいけどさ。


 そんな感じで、今すでに約20万ファルンはある。


 それをお菓子の素材と交換している。


 ただ現実世界から持ってきた素材をこっちの素材と交換することはできる。

 でもそれでも、それだと昔より普通の素材とは言いづらいなんか不可思議なお菓子なお菓子だけで可笑しいそんな素材になる。


 可笑しいというよりお菓子の目的はホットケーキだ。


 小麦粉にバターに牛乳にタマゴだ。


 これらはこのゲーム世界でも手に入る。


 ニワトリならずコケッコーを今飼育しているので、タマゴは手に入る。


 小麦粉は小麦粉畑なるものがマップに沸いたので自分の陣地にしたのでそこで採集している。


 バターは少し面倒……店で買うか……牛乳を加工しないとできない。


 加工には時間がかかるし手間もかかる。


 牛乳を手に入れるために牛ならずモウモウマルなる牛っぽいものを飼育できるようになったので飼育している。


 モウモウマルってファルナのセンスは子供か! あっ確かに子供だった。


 羊も飼育してウールを手に入れている。


 羊のミルクも手に入り、色んな素材が手に入る。


 そんな放牧と狩りを両方できるゲーム空間なるこの空間はなんとも言えぬ、空間だ。


 これでお腹も満たしてくれたらいいのだが…これっぽっちもお腹は膨れない。


 そんな感情が渦巻いている。


 セカイは満ちる喰太のお腹が満たされないときにファルナの感情は満たされる。


 ファルナはお腹が空かないときに喰太はなんども腹が空く。


「喰太!! 喰太!! 朝だぞ! 起きろおおおおお!!!」


 もうそんな時か……バイト行かないと…………


「喰太……今日も食いに行くからな…………」


「ほどほどにしとけよ…………」


 そんな一日もあるかな。

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