ネルコ・デ・ランデブー

 ネルコです。


 私は魔界出身なのですが……ここでは本当に旨いスイーツを食べたことがありません。


 なので知り合いのつてで異世界二ホンに来ましたが、個々のスイーツは美味だが……まだまだ甘い。


 甘すぎる……甘すぎるのだと魔界一兆上舌の持ち主である。ワタクシでもこれは甘いと言いすぎる。

 そんな夢うつつな辛いスイーツは何処に……?


 それを探しにニッポンバシのカフェに長居してますわ……あらっファルナ様ではないですか……


「おっは~ネルコ久々~~~☆」


「おーはーですわ。ファルナ様……どこか過ごしづらい日々ですね……もしかして?」


「そうですね……ネルコさん……ここ来て食欲倍増したわ~☆」


「そうですね……魔王様は人一倍食欲旺盛ですから……でもなんで?魔力に変わるんだから……いいのでは? 金ならワタクシが出しますわよ……」


「金銀財宝いくらでもあるからいいよ~☆」


「それならいいのですが……もしかして飯友ですね~ワタクシがなってあげても~」


「いいの!! ☆彡 なら喰太の飯友になってあげて……さあさあ……ダメ?」


 ファルナはそんなネルコを誘う。


 自分の喰太を拠り所にしているからこそなのである。


「スフィアモード起動!! 可愛い生物化キタコレ!! オフィス……ブリリアンナックル」


 そして謎の言語とともにネルコは幼女姫様から……大人の女性になる。


 幼女お嬢様って感じか? フランスじんみたいな?


 ネルコはネルコでランデブーなのであった……



 とまあ冗談は置いといて……喰太の職場にお邪魔することに……


 この時二人組の少女を装い……幻覚魔法で姿を変えておく。


 ネルコは今時の女子高生……お嬢様系。


 ファルナは野生児あふれるだと変なのでゆるふわ系。


 その辺の女子高生のモチーフ丸コピーしたのよ。


 そんな感じで来店してたまにはスイーツとしてパフェを戴く。


 パフェとプリンと、抹茶スイーツをファルナが……


 ネルコはアイスクリームとパフェとチョコケーキを一つずつ。


 そして二人で齧る、食べる。


「なんだこれ……!? 美味いぞ……このプリンここではステーキとカレーとハンバーグしか食べた事ないのに……あとオムライス」


「なかなかの味ね……アイスはなかなかのものを……でも辛みが足りないから備え付けの七味唐辛子をつけるわね……でこっちの……チョコケーキは……」


 一口食べるネルコ。


 ネルコは苦みの中に感じる……その辛みに注目した。


(ここのチョコケーキ辛いわねほんのわずかに……隠し味に本当に七味を入れてるわね……)


 そんな感情が沸いた出た。


 なかなかやるこれは……シェフを呼べを実際にやった結果……


 喰太が出てきた。


「あのお客さんこれは俺が考えたんだが……ファルナまたお前か…………」


「おっは~それと友達の側近のお金持ちだよ~パトロンともいう」


「ネルコ・デ・ランデブーよ以後お見知りおきを~☆」


 そんな感じで過ぎていく3時のティータイム。


 ご飯はまだかとうなるファルナを横目に、スイーツがゴハンヨとうなるネルコを知りえて、喰太がうなる日々なのであった。

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