202010 ジャパロボ チーム祐奈 1

渋谷かな

第1話 ジャパロボ チーム祐奈1

「起立!」

 自衛隊のアーミーな服装をした人間が3名。

「祐奈教官に敬礼!」

 ピッと若い二人の自衛官は祐奈に対して敬礼をする。

「zzz。」

 しかし祐奈はいつものように寝ていた。

「起きてくださいよ!? 祐奈教官!?」

「ダメよ。この人。いつも寝てるんだもの。」

「カッコイイ! 眠り姫は私の憧れの人なのだ!」

「こいつもダメだ・・・・・・。」

 若い自衛官の良し悪し。

「でも大丈夫。祐奈教官を起こすのにはコツがあるのよ。」

「コツ?」

「祐奈教官、綾ジャパロボ幕僚長ですよ。」

 若い自衛官は祐奈の耳元で囁いた。

「おはようございます! 綾教官! どうか命だけはお許しください!」

 祐奈は背筋まで伸びて冷や汗をかきながら敬礼している。

「起きた!? 祐奈教官が起きた!? なぜだ!?」

「どうもパイロット時代に現幕僚長の綾教官に散々しごかれたそうよ。それがトラウマで綾教官が目覚まし代わりみたいなの。」

「綾教官!? 綾教官はいずこに!?」

 周りを見渡すが綾教官はいない。

「騙したな!? 階級が私より下の分際で!? おまえたち! 裸逆さ吊りの刑だ!」

「そんな酷いことをされてきたのか!? そりゃあ、トラウマになるわな。」

「祐奈教官。私たちにパワハラをすると綾幕僚長にチクりますよ。いいんですか?」

「じょ、冗談だよ!? 早く全国ジャパロボ大会予選の報告を行ってくれたまえ。」

 ようやく本題に入る。

「が、その前におまえたち二人の名前を決めないことには話が先に進まない。」

「え?」

「キャラクターに昇進だ。」

「やったー! 自分の名前が持てるんだ! これで司会進行の自衛官のお姉さんって呼ばれなくていいんだ! アハッ!」

 とても喜ぶ名無しの権兵衛。

「え? おまえ、今まで名前がなかったの!?」

「え? あなた名前があったの!?」

「私には竹内優子というれっきとした名前がある! 勝った!」

 ここでネタばれる。竹内優子の正体は、なんと自衛官パイロットであった。

「司会進行の自衛官の名前は佐々木にしよう。おまえの名前は佐々木麻衣だ!」

「佐々木麻衣! やったー! 私の名前だ! アハッ!」

 大喜びの麻衣。

「勿体ないのでチーム祐奈に、もう一人新入りを投入する。」

 アイドルの名前を2人を割って作るので1度に2人創作できる。

「新入り!?」

「ジャパロボのメカニックの白石久美だ!」 

「宜しくお願い致します。」

「こちらこそよろしく。」

 こうしてメカニックの久美も参加する。

「在り来たりな名前ばかりですね?」

「だってテレビに出てくるようなアイドルしか知らないんだもの。」

「祐奈教官は寝てばかりですからね。」

「zzz。」

「寝るな!?」

 見事に1話で終わらなかった試作会。

 つづく。

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