第8話
アシュガたちは来客室に招かれた。宝石をちりばめられたタイルの上を歩き、細工だらけの椅子に座る。アスターの椅子はとても小さかった。
アシュガは長老の話を聞いて礼儀正しく聞いた。
「ようこそクリセンマムへ。この度はどちらからお越しで」
「ハーレクインです。ミチル様の生まれ故郷の」
「ハーレクイン!・・・・・そうですか」
大長老は驚きのかに希望の光を双眸に見せた。長老は続ける。
「ハーレクインの話は実はトモル様とのお話にも挙がっておりまして」
トモルはある嘆きを長老に洩らしていた。ハーレクインは医療が発展してその技術はクリセンマムとの貿易で少しは入ってきてはいるが。ミチルの正体不明の難病には到底力が及ばない。
それを見透かして、アシュガは言った。
「私どもも、そのミチル様の体を心配していまして」
「なら、是非」
アシュガはその続きを断って話をつづけた。
「それには、クリセンマムの文明の研究が必要なのです」
_____一つだけ椅子が空いていた。そのきらびやかな椅子はまるで他のものとは格が違った。
「トモル様、これ以上の話は私には・・・・・」
大長老はお城を振り向いた。その視線の先にはトモルが立っていた。
「わかった、今行く」
トモルの声にはかすかに緊張が走っていた。
「アシュガ、己は・・・・・」
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