第4話 四
ミミリィは引き返すと某城下町の中心部に戻って来るのです。
某城下町の中心部は相変わらず、人通りが多くて、人混みなのですが、
ミミリィは良い男がいないかを探しているのです。
『なかなか良い男はいませんね。
どうしようかな』
そんな時です。
ミミリィに声をかけてくる男性がいるのでした。
「やぁっ、お暇かい」
「暇ではありません」
「そうか、それは失礼したな」
男性はミミリィの側から離れると人混みの中へ消えていくのです。
『私に声をかけてくるなんて10年早いのよ』
しばらくしていると日が沈んでくるのですから、
そろそろ辺りも暗くなり始めると某城下町の中心部にいた
人達も少なくなっていまして、ミミリィも帰宅する事にするのです。
帰宅している途中で困ってそうな男性を見つけるとほっとおけない
ミミリィは男性に声をかけるのです。
「どうかなされましたか?」
男性はミミリィの声に気が付くとこう言うのです。
「いいえっ、何でもありません」
「本当ですか?」
「本当に何でもありません」
『あらっ、この男性をよく見ると私好みの男性じゃないの。
さっきのムシャクシャとした気持ちの憂さ晴らしに付き合ってもらいましょう』
「私について来て」
「いやっ、やめておくよ」
「ついて来なさいっ!!!」
「そんな事を言われても無理だな」
「ついて来なさいよっ!!! 私の言う事が聞けないのっ!!!」
「はいっ、聞けません」
ミミリィは男性の耳を引っ張っているのです。
「痛い、痛いだろ、耳を引っ張るな」
「じゃあ、ついて来るの?」
「いやっ、行かないな」
「はぁっ~、どうして来ないのよ」
「貴方について行く理由がないな」
「それもそうか、そうよね、じゃあ、貴方は今から私の恋人ね」
「えっ? 恋人?」
「そう、恋人ね、いいよね」
「いやっいやっ、初対面なのに、恋人って君って頭は大丈夫か?」
「それって侮辱しているの?」
「してない、してない」
「ならついて来るよね?」
「わ、わかりました、喜んでついて行きます」
「それでいいのよ」
『これでこのまま私の自宅へ連れ込んで
この男性を私のモノにしてみせる』
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