第3話

さらにその次の日、卓也と二人で学校に向かっていると、学校の近くでまたも俺はなにかわけのわからないものを感じて、振り返った。


するとあの女がまたいたのだ。


女をきつく見ながら俺は言った。


「あの制服、うちの学校の制服だよな」


「なにをいまさら。ずっとそうだったじゃないか」


「でもあんな女、一度も見た覚えがないぞ」


「うーん、確かに。俺も見た覚えがない」


あまりにも印象が過ぎる大きな目とその目の動き。


あんなものを学校で一度でも見たならば、必ず覚えているはずだ。


その前に学校にあんなに気味が悪い女がいたのならば、とっくに噂になっているはずだし、俺や卓也の耳にも届いてないとおかしい。


それくらいにあの女の目の動きはあまりにも異様なのだ。


一般的とか普通とかの範疇から、完全に外れている。


しかしそんな女の噂は、全く聞いたことがない。


そんなことを考えていると、女が近づいて来た。


俺は歩き出した。


卓也もついてくる。


二人ともなにも言わなかった。


そのまま学校に着いた。


学校に着いて振り返ると、女はどこにいったのか、見当たらなくなっていた。



休み時間、俺と卓也はあの女について話し合った。

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