レヴェル対チーナ 第2節へ
第29話 レヴェルに足りないもの 前編
「今、レヴェルに足りないのはディフェンス能力だと考えている。前回、オリンピア戦ではどうにか1点に抑えることが出来たがはっきり言って攻め込まれすぎだ。まず、オフェンスがプレスをかけ過ぎてそもそもディフェンスの人数が少なかったり、セーフティ。相手のパスコースを潰すということができていない。昨日勝てたのははっきり言って運が良かっただけだ。今日は最初から赤井も練習に参加してもらうからな。いつものアップが終わったら紅白戦をする。赤井、パブロ、ターロス、ナルダは2軍チームに入れ。2軍チームの後から言う4人はラファエルの一軍チームに。4人はアップで決めるから声出していけー」
「「おっす」」
クック監督の合図により練習が始まる。アップは軽いパス回し、コート外周、準備運動だ。
メンバーは気を抜くことなくしっかりとこなし紅白戦へ。
「よし、じゃあ始め!」
監督が笛を吹いてキックオフ
俺はパブロやターロス、ナルダとパス回しをしたり、一人ドリブルで突破と色んな攻め方をする。
ラファエルは戦況をよんで指示を出すがゴール前に行かせず中盤で止めれたのは十回に一回程度。監督も難しい表情をしている。
ラファエル達、ディフェンス陣がめちゃくちゃ下手という訳ではないのだ。
そもそも前線が圧力を掛けてからこその守備であり、守備があるからこその前線なのだ。
すると、クック監督がまた指示を出す。
「赤井はラファエルのチームに入れ、一人交代だ」
「了解です」
俺はラファエルのチームのゼッケンを付ける。
すると、ラファエルが話しかけてきた。
「なぁ、赤井。お前は何をされたら一番嫌なんだ?」
「え?男にキスされたら嫌だけど……」
急に話しかけてきて何されるの嫌?はちょっと理解できないっていうか……。
「おい待て。俺はいつからお前にキスをしたい人間だと思われてんだ。まぁ、いいや。俺が聞きたいのはサッカーの話だよ。どんな事されたら攻めにくいんだ?」
「攻めとか受けとか言わないでくれよ……」
「俺は受けなんて言ってないぞ?腐ってないから安心しやがれ。で、何が嫌なんだ?」
はいはい、真面目に話しますよ。
「ちょっとその顔ムカつくんだが」
「まぁまぁ。俺が考えるにやっぱり体を寄せられるのは嫌だよな。ボールキープしにくいし。後はやっぱりパスカットされるのだよな。正確にはパスしたい方向にいてほしくないだけど」
「まぁ、そうだよな……さすがにここまで突破されると自信がな……」
「人数が少ないのが一番だと思うけどやっぱりあれだよな。守備をできるミッドフィルダー、中盤の選手が居ないとな……」
「ナルダもターロスもどちらかと言えば攻めだもんな……ターロスに至ってはガッツリフォワードだし……」
「そもそもこの布陣ってゴール前まで突破されることを想定して作られてる感じもあるしな……だってゴール前に5人とか最悪すぎるし……」
「ラインを下げるしかねぇのか……」
「それこそパス回されて終わりだろうが……」
「もう、赤井がボール持ち続けるしか……」
「そもそもサッカーって俺の主観で言えばフォワード最強だったら勝ちは確定だからな……フォワードが意味不明なボールキープして時間使えば終わるし」
「まぁ、そうなんだけどな……守備がいいに越したことは無いんだよな」
「はっきり言って守備はどれだけ体を寄せられるかと相手のフォワードに嫌がらせが出来るか出しな」
「プレッシャーを与えたりとかな」
「ああ、プジョルは凄かったぞ、だってボール前に出すので精一杯だったからな。一回抜けれたけどあれは完全にまぐれだった。点数差とかで焦らせてなければあのフェイントは見破られてたわ」
「ベスト11に選ばれるくらい凄い選手だからな。更にお前レオも抜いてただろうが」
「レオに関しては俺と思考回路が似てるからな。勘があたっただけだよ」
「そういうもんかねぇ……」
「おら、作戦会議は終わったか?開始するぞー」
「「はい!」」
そしてまたキックオフの笛がなる
………………………………………………
一応近況ノートで報告しましたが、リアルが忙しくなっており、毎日更新が出来なくなって不定期更新になっています。
12月に入りましたら、また毎日更新を頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします!
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