第24話ヒロイン視点 取材の後
「取材させていただき、ありがとうございました。」
そう言って私は頭を下げる。赤井選手はもういなくなっていたが……。
「挨拶をしないで行くとは……いや、一応してたか?まぁ、百瀬さん赤井がすいません。ホテルに案内するので……」
「あっ、分かりました。リーナさん、よろしくお願いします」
「はい。今日の試合はどうでしたか?」
「そうですね。やっぱり赤井選手めちゃくちゃカッコ良かったです」
「今日の赤井は凄かったですね……私は1点決めたらいいほうだと思ってたのでハットトリックと、2アシストは完全に予想外でした」
「オリンピア相手でそれをやったのは凄いですよね…」
「ええ本当に。オリンピア以外のチームならハットトリック決めることもあると思ってたんですけどオリンピアでやるとは……」
「バブル戦でもハットトリック決めるかもですよね…赤井選手」
「スペインリーグに、あいつの敵は居なくなるじゃないですか…」
「でも本当に赤井選手カッコ良かったです。最後のゴールは特に」
「ノールックシュート……日本の流行語大賞になりそうですね……」
「リーナさん日本に詳しいですね。日本語も上手ですし。レヴェルのスタッフの人の中に日本語が話せる人がいて良かったです。私、ほとんど喋れないので」
「昔、日本に留学なのかな……住んでたことがあったんですよ。そのときに赤井、まぁ、蓮くんに出会って改めて日本語を勉強したんですよね。本当はただ端に日本のアニメとゲームにハマったからなんですけど」
「いまや日本の文化を代表するものですからね。ゲームも、アニメも」
「おっ、百瀬さんもわかりますか?この前蓮くんとサッカーゲームしたんですけどボコボコにされたんですよね……スポーツ選手って何気にゲーム上手いんですよね」
「あースポーツ選手ってゲームうまいイメージありますよね。私の偏見ですけど」
「偏見………スポーツ選手は手を出すのが早いとかですかね」
「あー、めちゃくちゃ分かります。だから赤井選手もそうなんだろうなぁーとだってさっき早速凄いことを言ってきましたし」
「凄いこと?ちょっと聴いても…」
「あっ、やっぱりダメです」
彼女になってくれたら〜って言われたなんて言えない。
「そうですか……まぁ、蓮くんは顔はイケメンですけど中身はヘタレ野郎ですからね。そこの所は安心してください」
「ヘタレ……」
「おっ、タクシーあるな。最低限の英語は出来ますよね?」
「まぁ……」
「じゃあ、この紙をタクシーの運転手に渡してください。ホテルの場所が書いてあるので」
「分かりました」
「じゃあ、私はまだ少し仕事があるのでここで」
「リーナさん、ありがとうございました。またスペインに来たときはよろしくお願いします」
「はーい」
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