捜索と誘い出し 前編

7月8日 21:08 薩唾峠

ノートを走らせ、数十分

静岡市 清水区の薩唾峠付近で不意に違和感を感じ路駐して車を降りた、

「浮遊霊?かそれにしては曖昧すぎる気配だ‥」

峠に入ったくらいから妙な空気というか残滓という感じが、海方面から伝わってくるそれが大きな疑問を生み出していた、今回の闇は海に関係したものなのに

海のものが山や峠に来てようやく気配が出始める単に広範囲を移動しているだけなのか、広範囲に邪気を撒き散らしていてその範囲の境目がたまたま山や峠だったのか?そんな疑問を感じ、車に戻り今度は戻り中心を1番邪気が濃い場所へと車を進めて数十分、今度は清水海岸付近に来てみるすると

霊という霊の気配がない、本来どんなところにも霊は必ず存在し弱い干渉力のない霊でも必ず気配がある、それがないのである。

「峠が端の1つで、ホテル側がその反対の端海側は山側の端が分かればいいのだが」と思考をしつつ地図を見ていると、折戸湾の全体を捉えられる位置にさくら公園・三保飛行場・山原ダムの3つの軸に境界線を敷きその中での掃討戦という考えが浮かんだので、車を走らせて静岡県警の清水分庁舎に向かう


22:00 静岡県警 清水分庁舎

受付「こんばんは、夜分にどうされましたか?」

「警視庁 霊災害対策局の八雲です、霊災害に関する対応で人員を借りたいため協力要請をしにまいりました」と手帳を見せる

すると警部の文字を見て受付の警官は、敬礼し大慌てで奥に走っていった

数分後 受付の警官が私服の警官を連れて戻ってきた

「静岡県警 刑事部 機動捜査隊警部補の山野翔吾と申します、警部殿はどのような御用件でしょうか?」

「只今より、霊災害の要因の駆除にあたるため結界を作るのですが日本平さくら公園・山原ダム・三保飛行場に結界用の祭壇を設けるのですが、それを人に触られないように見張ってもらいたいのですが人員を貸していただくことは可能でしょうか?」

「どれだけ必要でしょうか?」

「最低でもパトカー3台と6名の警官をお願いしたいです」

「時間がかかりますが‥」

「現地合流でいいのでお願いしてもよろしいでしょうか?」

「承知しました、現在外回り中のものに向かわせます」

「ありがとうございます」

と少々邪魔くさがられたが、分庁舎を出て車でそのまま3箇所の結界構築場所に向かう。

山原ダムでは、警官が先着しており比較的にスムーズに済んだのでそのまま任せる、2箇所目の日本平さくら公園でも、なんだかんだでスムーズに済んだので最後の三保飛行場に向かう、警備職員に少々ごねられたが、陰陽省から要請してもらったので中に入ることができた、おあつらえ向きの場所で祭壇の準備を行い

祭壇に祝詞を奏上し最後に結界を完成させる印を組み「三方封印」と唱える

するとしかけた祭壇が反応しピラミッドを構築するように線が結ばれ大きな三角結界が完成する。

そうしてしばらく待っているとパトカーと1人の警官が姿を現した。

「巡査部長の姫野です、遅くなり恐縮であります」と敬礼しながら挨拶してきた

「外回り中と聞いていましたので気にはしていません、お一人ですか?」

「いえ、相棒が現在不審者が現れたという現場で現在聞き周り調査中です」

「不審者ですか?」

「はい、引きずるような足音と犬が死んだようなうめき声がすると通報があり向かいました」

「それはどの辺ですか?」

「最初は海洋技術短期大付近でしたが」

「こちらに移動中に駿河湾フェリー待合所付近に現在移動中と先程相棒から連絡がありましたのでその付近に不審者は移動したものと」

「わかりました」

と返事したあと車で駿河湾フェリー待合所付近まで向かう、

到着すると近辺の駐車上に懐中電灯を持ったまま蹲る警官がいた、真っ青な顔をして‥

近づいていくと警官が急に苦しみ出し「くるなー!!」と叫んだ瞬間いきなり黒い泡を吹いて倒れた

「おいおい」

と呆れながらもグロッグを抜きグロッグ用のライトを装着し、近寄っていき警官の脈等を調べて安否確認していると、弱々しい脈と心臓の鼓動ではあるが動いていたので、救急車を手配し待っていると

先程の黒い泡がターミネーターのように人型に形成されていく、火気の霊符を足元に置き銃を構えながらその様子を見守る。

ニュルニュルと人型になっていき完全に人型になった瞬間

「お前は誰だ、あいつか!!!?」と叫ぶように大声を出したので有むを言わさずに「金剛呪縛丙申」と唱えグロッグを連写する、すると黒い塊は苦しむような唸り声をだし、液体を槍のようにして伸ばしてきたので避けると、黒い塊の一部にコンクリのブロックのようなものが生えてくる、行動しにくいように呪縛の呪いを銃弾にこめて打ち込んで黒い塊を封じたのである。

すると黒い塊は顔の輪郭を作り出し言葉をはっし始めた。

「お前は誰だ?、なぜ俺の邪魔をする?」

「お前を駆除するようにと依頼を受けたからさ、仕事だ」

「お主の気配少なからず‘覚えがあるぞ‥」と塊は考える素振りを見せてしばらく考えたのちに女性の名前をいいその後「わしを受け入れた要因をつくりあげた男の関係者か」と予想を裏付ける発言を塊はする。

予想が当たったことに苦笑いしつつ「さあな、俺は陰陽師だ」

「この楔は封印か?」「そんなとこだ」

「ふんまあ良い、お主を取り込めばあの小童も喜ぶだろうしお主を殺して帰るとしよう」と近づいてきので、死ぬのはお前だとおもいながら、地面に置いた霊符を足で踏み、「神火業火滅却」と印を唱える。

すると、塊の周囲を紅蓮の炎が包んでいき塊全体を神の炎が塊を焼いていく。

「本体に伝わるかは知らんが、次は本体を殺しにいく」と宣言し、炎に包まれていく塊を見つめながらしばらく見守っていくと、神火が青く高温になっていく。

すると「わしは死なん!!、お前がいる限り負の思いがあやつを支配する限り生きるのだ!」と言いながらターミネーターさながら体が溶けていく。




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