準備と調整
23:34 日本平ツイン室内
夜だから富士山含めた景色は楽しめないが、それなりの夜景と雲一つない夜景だったので、
椅子に座りながら大きな窓から景色を見つめながらボーと佇む、すると不意に意識がふありと浮かび上がるような心地になると、次の瞬間新幹線の窓のようなものが1つ付いた真っ白の空間にいた、窓を覗くと冬の日本で1番綺麗な富士山が映っていた、すると背後から
「綺麗であろう?」
反射的に、ホルスターからグロッグ26を抜き背後を向く
「誰だ!」
「私は、しがない坊さんよ青年、敵意はない」
「‥」
とグロッグを構えながら、相手を観察する
(日蓮のような感じの気迫がすごい感じも見て取れるし、かと言って真言宗とかのような感じのお坊さんにも見えないが‥、ダメもとで日蓮宗の方ですかと聞いてみようか)
「日蓮宗の方ですか?」
「ほう、遠からず近すぎずというところだのワシは、一応天木日木蓮と(アマギビモクレン)と名乗っておこうかの」
「天木日さんですか、私をここに連れてきたのはなんのごようですか?しかも神仙界ですよねここ?」
といいつつグロッグをホルスターにしまう。
「神仙界、仙界の違いがわかるか青年ここは隔離空間で外の影響はないのだが」
「外を見ていて居心地のいいような清々しいようなそんな空気感を感じたので」
(仙界=仙人のすむ世界でそこに一度入ると居心地の良さから出たくなくなり何もしたくなる世界、喜びも悲しみも何もない心地よさ以外はその世界に存在しない
神仙界=仙界と違い神の位に至った仙人や様々な神なるものが混じって喜びと幸福に満ちた世界、仙界と違って何かしたくなる動の世界)
「その通りだ、わしがきたのは単に主にお主たち物質界の次元に近い存在ゆえだ」
「そうですか、もしかして忠告ですか?」
「そうだ、ただお主に今回会いに来たのは今からのことではない」
「未来のことですか?、よろしいのですか?直接お伝えになって?」
「問題はない、ワシが今回来たのは氷結地獄の封印保管庫に隠されていた宝具が無くなったためよ」
「地獄の宝具ですか?それが我々現実界の人間には影響がなさそうに思えますが?」
「そうでもない、あれは現実界に呼び寄せるための術式が存在するゆえそんな簡単ではない」
「人間に扱えるのですか?」
「普通の人間には無理よ、この世の理から外れたものか資格を持ちしもののみ」
「資格はなんとなくわかりますが、術が問題ですね」
「さよう、扱いを間違えば破滅を招くであろうな」
「詳しい効果はわからないので?」
「すまんが教えられん、自分たちで調べよ、ただ言える事は人の世界に魔物が出てくるようになるというものだけよ」
その言葉を聞いて、ふっと現在の霊現象が顕現しやすくなった日本について疑問が浮かび上がった
「そうですか、ただ現在の霊災害が起きている原因は?もしかして?」
「多くは語れんが、大方予想は当たっておる」
「そうですか‥」
「もう一つはこれはアドバイスよ、私情に飲まれるな飲まれれば闇を滅する事はできぬ、お主が今から相手にするものはそういうものだ」
「そしてその闇は完全に抹消はできん必ず残滓が残る残ったものは封邪法印・五行封印を用いて、そのもののために1番上手くいくようにしてやるのだそれがお主に課せられた責任よ」
「わかりました、元々予感じみたものもあるので苦笑」
「そうか、ならばお主の助けになるものをやろう」
そう言うと木蓮さんは、一枚の紙を取り出した
受け取りその紙を見ると、黒龍と独特の紋様が描かれていた。
「霊符ですか?」
「さよう、これは霊峰富士の力の一端と魔界と繋がる富士樹海の力を使用するための力が込められておる、それを用いれば闇を呼び出すこともお主の戦いの支えとすることもできよう、ただそれが使えるのは富士山が見える範囲のみだ、龍脈を使い移動もできよう」
「そんな秘儀を人間にもらしてよろしかったので?」
「問題ない、それはお主の持つ力だけでは使えん術と似たような安全装置が付いておるので悪用はできん」
「それを聞いて安心しました、それじゃあ遠慮なくいただきます」
と木蓮さんから頂いた霊符をしまう。
「いずれまた会うだろうそのときまでさらばぞ」
と錫杖を鳴らす。シャンシャンシャン「南無明本蓮華教」と木蓮さんが唱えると
次の瞬間、日本平ツインの自分の部屋に戻っていた。
「まさかこんな体験をするとは」と独り言を漏らしながら内ポケットを探ると
木蓮さんから頂いた霊符が入っていた。
「黒龍と何かの文様の霊符、この紋様木蓮か?」と気になりスマホで木蓮の花を調べると木蓮の花と似通った感じだった。
(木蓮は、邪気邪霊を封印すると言われる作用がある花と言われる。)
「とりあえず、霊符等の準備は夜中にはできんしお酒と軽食を頼んで食べて入浴して寝るか」
と部屋からフロントに連絡する。
「フロントでございます」
「日本平ツインに宿泊してる八雲です、軽食って何か頼めますか?」
「簡単なものでしたら大丈夫でございます」
「でしたら、お任せするので日本酒かウイスキーあたりと一緒にいただけますか?」
「承知いたしました、30分から40分ほどお待ちくださいませ」
「わかりましたよろしくお願いいたします」
と電話を切り、何も考えずにソファーに座りテレビを見ながら
ジャケットを脱ぎ寛いでいると、スマホがなる。
スマホを見ると見知らぬ番号が映っていた。
電話に出ると
「夜分に失礼いたします、八雲二佐殿のお電話で御間違いないでしょうか?」
「はい、きき覚えあるセクシーな声だと思ったら安藤一尉さんでしたか」
「セクシーな声(*´ω`*)‥」
「安藤さん?」
「はっ!!、失礼いたしました」
「ご用件は何でしょうか?何かありましたか?」
「いえ、大した要件ではありませんが無事本日山口分析官を東京にお返ししたことをお伝えさせていただきたくご連絡させていただきました。」
「そうですか、もしやかなりご迷惑をおかけしたのでは?」
「いえ、ただ陰陽省東京本部まで送らせていただきました。」
「まさか、逃げ出しましたか?」
「はい、捕まえるのに苦労しました」
「そうでしたか、そのお話明後日くらいに聞かせてください」
「わかりました。」
「ご報告ありがとうございました」
「はい、それでは」という安藤一尉の声を聞いてからスマホを切るとちょうど、
ピンポーン
と部屋のインターホンがなった。
後がき
ここから2話ほどは、霊災害が起きはじめた原因の事件についてポイントを語っていく形になります。
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