第7話:紫蘭
7-1:プリプレイ
第7話である。
前回、幕間を挟むことで状況をある程度整理した冒険者たち。
未だに多くの謎を残しながら、分かったこともある。
リコリスの死。
ナンディナの悔悟。
裏切り者と、助言者の存在。
そして、時間遡行者が過去で死ぬとどうなるのか。
アルとナンディナを新たな契約者として迎えたこのループでは、一体なにが起こるのか。
まずはプリプレイを挟み、PC達の成長を見てみよう。
GM : では、順に成長報告おねがいしまーす!
リズ : リズです。シューターを7にして、《射手の体術》を取りました。レンジャーを3、セージを1とってリカント語を習得。
バードも1取って魔法文明語(会話)を習得。楽器はハープで【サモン・スモールアニマル】を取得。それと、知力と精神がブレイクしました。
パーティの火力役であるリズが取得した戦闘特技は《射手の体術》。通常戦士系技能でしか判定できない回避判定を、シューター技能でも行えるようになる戦闘特技だ。
これにより、リズの生存力は飛躍的に上昇。また状況次第によっては、前線に出て敵の攻撃を分散させることも選択肢としてアリだろう。一行の戦略を大きく広げる成長となった。
そう、レベル7である。
ソードワールドは奇数レベルごとに戦闘特技を取得でき、キャラクターの能力を飛躍的に向上させることができる。
つまりは、PCたちが一気に強くなるということである。
GM陣としては嬉しい反面、戦闘はさらに油断できない状況になっていく。
あっさり突破されてもいいけど、歯ごたえのある戦闘っていいよね!
ソレル : 3周目も前向いて行こう! なソレルだよ。技能はフェンサーが7、プリースト(ルフラン)が4になった。新規戦闘特技は《マルチアクション》で、フェンサーが7になったから《挑発攻撃Ⅱ》に置き換えた。
挑発が必要なら挑発して、いらない時はマルアクで支援も回復も出来るようになったよ。アイテムは魔法のライトメイス+1を買い直して専用化、命中に更に磨きがかかったよ!
回避タンクのソレルはもうめっちゃすごい成長。流石にすごい。
《マルチアクション》。1手番で魔法も攻撃もできるすごい戦闘特技。
《挑発攻撃Ⅱ》もすごいが、神官戦士のもつ《マルチアクション》はすごい、本当にすごいのだ。カラデシュよりすごいかもしれない。
アル : アルです。ファイターが7に、エンハンサーが3になりました。習得した練技は【ガゼルフット】と【マッスルベアー】。これで近接基本3点セットが揃いました。
戦闘特技は《武器習熟:S》を習得。それと切り返しが《切り返しⅡ》になりました。筋力もブレイクしたし、打点の伸びがすごいです!
アルの成長は堅実ながらも打点の伸びが凄まじい。
【切り返しⅡ】は、1回目の攻撃で命中するとダメージが伸びる戦闘特技だ。出目の乱高下による揺らぎをケアできる上に打点まで伸びるのは大変有用である。
シエル : 皆に忘れ去られた子シエルですー。スカウトを5に上げて探索力が一気に上がったよ。 冒険者レベルは6のままだから戦闘面では期待しないでね……。まあ神官ですから多少はね?
シエルのみ冒険者レベルは6のまま据え置き。
しかしその分スカウトレベルが上がったので、探索でも先制判定でも活躍できる。先制は大事である。本当に。
GM : はーい、皆さんありがとうございます! では始めていく……その前に、ちょっと皆さんに告白があります。
全員 : ?
GM : 今回からどう、というわけでもありませんが。GMは、「ループ物なんだから、多少選択肢によっては出てない情報関係でPCたちが理不尽死してもしょうがないよね」というつもりでシナリオをつくっています。ご了承ください。
このキャンペーンは、ルフラン島という孤島を舞台にした箱庭形式のシナリオである。
箱庭に存在する登場人物たちは、それぞれの目的と指針を以て行動する。
もちろん、用意されたイベントもあるが……そのイベントがいつ、どう発生するのかは、すべてPC次第なのだ。
うっかり初見殺しのようなギミックを踏んだとしても、それはそれ。
ループして次回以降気をつけてほしい、ということである。
GM : PCたちがいつ何を踏むか、GMにもわからんのです。これ以降特に。
アル : そもそもこれまでの『約束の日』は理不尽死要素しかなかったのでは……?
GM : せやな。じゃあ今更注意喚起する必要もないか☆
シエル : そうだね(一回死んだ人)。
リズ : しかたないしかたない。
ソレル : なるようになるよ、きっと。
GM : うん、がんばっていきましょう! では改めて、よろしくお願いします!
全員 : よろしくお願いします!
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鬼は雨夜に一つ問う。
「お前は彼/彼女を救う気があるか?」
忌み子の庵で語られる、鬼にとっての真実。
剣の迷宮に閉じた時間は、君たちにとっての福音となりうるか。
SW2.5途切れ暦とルフラン島 第7話
「紫蘭」
さあ、数多の選択をすり抜けて、分岐した物語を綴じに行こう。
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