6-6:街での日々、四週目(その2)
■シエルさんと仲間たち、蛮族探しにいく
前の周回で蛮族が逃げていった、島の南側の探索を提案したシエル。折角なので、PC全員でいくことに。
GM : では、皆さん探索判定をどうぞ。……成功ですね、では皆さんはルフラン島南東部をぐるっと一周します。すると海岸線から少し離れたところに、島を発見します。
ソレル : これは盲点。
GM : 飛行できるか、船があれば、あそこに行くことが可能でしょうね。それか、根性で泳いでもいいですが……。
ソレル : ソレルはレベル6のエルフなので手を繋げます。
シエル : 「おーエルフすごい」
そう、なんとエルフは種族特徴によって水の中で自由に行動できるのだ。更に高レベルのソレルは、手を繋いだ相手にもその効果をもたらすことができる。すごい。ほんとうにすごい。
GM : 多分行き帰りで1時間ずつくらいかかりますが何とかなります。
ソレル : つかれた……。
アル : あ、ありがとうございました……!
リズ : ありがとうソレル強いぞエルフ。
シエル : ありがとー!
GM : さて、ここは山の多い岸壁が続く島ですね。ルフラン島側からみると、ただのでかい岩の塊に見えてたんですが……ぐるっと回りこんでみますとその裏には、小規模な洞窟が開いておりました。海底洞窟的な場所にも続いてるのかな、って感じ。
ここで、GMから更なる探索判定の要求。ソレルの出目がよく、難なく成功した。
ソレル : やっぱ頼れる旦那なんだわ……。
GM : 海底に続く洞窟の中に、かなり大きな船が隠されています。ただ、本当に隠されてるだけで、ほかに人気などはありません。
シエル : 「……ねえこれってさ。ここに上陸してきた奴が騎士隊の他にもいたってことだよね?」
ソレル : 「まあ、そうかも」
アル : 「それってぼくたちが前回出会ったっていう蛮族なんじゃ……」
シエル : 「うん、前回の周回と照らし合わせる限り、洞窟に居た蛮族たちの船だと思う」
リズ : 「上からの命令で……と言っていた輩のやつですね。ならば何か情報はないでしょうか」船を漁ってみますが、なにかありますか?
GM : うーん……今は、ないですかね……船については、レンジャー+知識で目標値11/18です。
ソレル : ……GM、私ライダーなんですけど。
GM : うん。……うん?
ソレル : 船って乗り物ですよね?(一同爆笑)
GM : くっ……www 面白いですが、今回はなしで。これが魔動汽船とか動物に曳かせるやつだったらOKしてたんですけど。
リズ : ふふ……ww (ころころ)……む、達成値14ですか。指輪を割って……。
ソレル : 私が横から剣の恩寵を飛ばせば、達成値18だ。
ソレル : 「ん……フジツボとかついてないかな……船は専門外だけど……」
リズ : 「なるほど、そこに着目すればいいのですね」
GM : 恩寵、使うんですね。……では、驚異的な観察眼にてリズさんは次のことが分かります。大体、この船、ここに着岸してから1か月くらいですかね。
シエル : 「騎士隊が来た頃と大体かぶってるのかな?」
ソレル : 「カルミアの『1か月前に来た』って話もあながち間違ってないのかもね」
シエル : 「……なるほど、時期が合ってるってことなんだね」
GM : ちなみに、リコリスが巫女をやめてからの日数も1か月くらいです。特になければ、このまま帰宅を推奨します。
ソレル : まあこれに乗って帰ろっか。何人くらい乗れそう?
GM : 人間サイズなら、十数名単位で悠々と乗れそうです。
アル : というかこれに乗って街に戻れば、蛮族が来たっていう物的証拠にもなりますね。
GM : 乗って帰るなら、冒険者技能+器用で目標値20です。第1話にある通り、この周囲は潮の流れがやばいので。対岸までだったら、目標値は12です。
シエル : なら、対岸までにしよう。判定は成功。
GM : では、君たちは船を崖に着岸させて……放置?(心配になってきた)
リズ : 隠せる場所あるんですか?
GM : いやあ、たぶんないと思う。めっちゃでかい船があるな~~~って感じになります。GMはとあるなにかの行動ラインを考えて爆笑してます。
リズ : ええ……。
GM : 船のことを報告すると、騎士団もマジ?ってなります。多分、そっち側にも警備が割かれるようになるんじゃないかな。
リズ : まあ、推定蛮族の船だしね。
シエル : ディアボロカデットくん……。
====================
■シエル&レイダー
騎士団長レイダーに、先ほどの船について報告をするシエル。しかし、シエルが当然それだけで終わるはずもなく……。
シエル : 「……ということで、我々は一か月前に漂着された謎の船を発見しました」
レイダー : 「ふむ、情報提供に感謝します。人員を向かわせねばなりませんね……」
シエル : 「いえ、緊急時でお互い協力し合わないといけませんから……ところで、レイダーさんはカルミアさんが次期ルフラン教の巫女になる予定だったことはご存じですか?」
レイダー : 「いえ、恥ずかしながら。その辺りのことは、最近まで存じ上げませんでした」
シエル : 「……なるほど、イグナチオの党首様はそのことを伝えていなかったと……。街で噂になっていたのですよ。次の巫女として娘が15年囚われるのを嫌がって、カルミアを巫女として送らない代わりに外から神官を呼んだんじゃないかって」
そうしてシエルが語るのは、一連の事件に関する繋がりについてだ。「巫女の15年間の祈りによって、島の平和が保たれるというルフランの教え」と、「その祈りが途切れたタイミングを狙ったかのように顕れた蛮族の船」が偶然とは思えないとシエルは語る。
シエル : 「例えば、ルフランについての知識をもつ者が、意図的にルフラン教徒に罪を擦り付けようとしているとか」
SGM : ……ごめん、今のところの感想が「流石探偵さん、想像力豊かですね。いっそ小説家にでもなったら宜しい」なんだけど。(一同笑)
アル : まぁ、根拠ほとんどなにもありませんからね……。
GM : ループ物の主人公、物的証拠がないから誰からも信じられずに狂人扱いまでされるまでワンセットですからね。
アル : シエルさんが狂人扱いされると聞いて。
ソレル : このループ、最初からそうじゃない……?(一同笑)
シエル : 狂人です()
レイダー : 「……では貴方は、我らが友の尊厳を穢した輩が何処にいるとお考えなのですか?」
シエル : 「……まだ僕にも分からないです。ただ、今回の事件が一枚岩ではない気がして仕方がないのです。吸血鬼の証拠やルフランの聖印など、証拠が露骨過ぎる」
レイダー : ……すいません、シエル当人が怪しすぎる。
アル : 墓穴じゃないですか……。
シエル : わーい。
わーいじゃないんだわ。
レイダー : 「……貴方の言うことにも一理あるかもしれません。部下にも、用心するよう話しておきます。どうぞ、貴方も一度お休みください」
シエル : 「…………はい。ありがとうございます」
SGM : ではレイダーはシエルに、監視を2~3人つけておきます。(一同爆笑)
GM : さらっというねえ。
リズ : 妥当。
ソレル : 残当。
アル : しょうがない。狂人ゆえ。
シエル : 実は途中で抜け出して庵に向かう事も考えてたんですが、見張りのせいで行けなくなりましたね。
アル : そんなんだから監視されるんですよ???
SGM : 別にいってもいいよ? 報告がいくだけで。
アル(PL) : いやぁ、人が狂うのを見るのは楽しいなぁ……アルくんちゃんはこんなこと言いませんが?????????????????
====================
GM : ■リズ&ソレル
リズによって、いつもの鍵付き部屋に連れ込まれるソレル。リズの表情は堅く、その視線は決意すら帯びていた。
ソレル : 「えっと、それで用事って何かな?」
リズ : 「はい、確認したいことがありまして」
ソレル : 「確認?」
リズ : 「ソレルは、弔い合戦にはいかれますか?」
ソレル : 「うん。行くつもり。向こうがどうなってるか見ないといけないし……」
リズ : 「そうですか。ならばよかった」
ソレル : 「ん? よかった?」
リズ : 「今から言うことは、多少おかしなことではあるのですが、貴方なら託せると思いまして」といって、封蝋でとじた封筒をお渡しします。
ソレル : 「これは?」
リズ : 「こちらの中には、ナンディナ様より託された情報が入っています。ただし『他言無用』ということで渡されたものなのです」
ソレル : 「ナンディナが……」
リズ : 「必要な時がくればこの情報は私が使います。ですが、もし、その情報を必要とするときに私が死んでいた場合。これを開けていただきたいのです」
「これは彼が必要以上に辱められることのないよう願ってのことですが、彼はこの行為を好ましくは思わないでしょう。ですので、こっそりと持っていてほしいのです。念のために」
アル : なんというか、シエルさんが既にいっぱいいっぱいになっているから、結果的にソレルさんが全部背負っちゃってますよね……。 誰かソレルさんのメンタルケアを……。
SGM : シエルは勝手に重くしてるだけなんだよな。
シエル : 勝手に重くなってるの不思議~。
ソレル : 「うん、わかった。ディナのためになること、なんだよね」
リズ : 「はい、間違いなく」
ソレル : 「じゃあ必要になるときまでは開けない。約束する。あ、でも……リズって契約者になるつもりは……なさそうだよね」
リズ : 「はい。それもあって、託しております」苦笑い。
ソレル : 「もしリズが全部忘れちゃった後も、必要になったときには開ける、ってことでいいかな?」
リズ : 「ええ、そうですね。出来うるならば必要となるときが来なければいいのですが」
ソレル : 「そうだね。それが一番いいんだけど」ちょっと目を逸らす。
リズ : 「あ、しいて言えばシエルさんのいるところでは開けないでくださいね」
ソレル : 「あ、はい」
シエル : 仲間からの好感度の低さにびっくりしちゃった(笑)。それと今更気づいたんですけどレイダーさん、シエルとの会話の最後に何に用心するのか言ってないんですね。
SGM : ははは。察しがいいですね。
GM : うーーーーん。笑っちゃった。
ソレル : 「なにはともあれ、私に託してくれてありがとう」
リズ : 「いえ、このようなわけのわからないお願いを聞いてくださる貴方だから、託せますので……何かあったら、お願いします。私の命は、ご主人様を生かす可能性のある点にだけ、賭けさせてください」
ソレル : 「あはは、それがいいよ。わかった。リズも、気をつけてね」
リズ : 「はあ……シエルさんが悪いわけではないんですけどね、惚れた男の思い出をああも聞かされたらこうするしかない……」(ぶつぶつ)
ソレル : 苦笑い。
GM : 言われてるぞシエル。
シエル : しかたないね。リズさんのカバーが身に染みる……。次のループのシエルはまともだと信じましょう。
SGM : ソレルは覚えてるんだよなぁ……。
シエル : いやね、リコリスと仲良くしてた可能性があったんですよ……。あったんですよ……。
ソレル : ごめんGM、TSリコリスと可能性改変TSのこと考えてたらかもかて裏切りEND思い出しちゃった。
GM : 最高ですね。許されないじゃん。最悪の裏切りをありがとう。……では皆さん、葬送戦には参加しますか?
アル : します!
リズ : する!
ソレル : 参加!
シエル : 参加(するふり)します。
GM : よし!
アル : PCの中に一人だけモチベなさそうな人がいるんですけど。
シエル : モチベ"は"ありますよ?(一同笑)
GM : それでは、君たちは指定の日時―――土曜日の夕方くらいですね。
別邸の広間にて待機する冒険者たち。周囲の騎士団員たちも、静かにそのときを待つ。―――程なくして、レイダーと、ナンディナと、もう一人その横にいた気がする空白とが、全員の前に姿を現した。
ナンディナ : 「―――本土よりの指令を伝達する!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます